2025/07/28 08:47
底堅い展開か、米中通商協議の進展期待で 
◆週明け28日の香港マーケットは、米中貿易協議の進展期待で底堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はポジティブ。米国と貿易相手国の関税交渉について、合意が相次いでいる。トランプ米大統領と欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は27日、EUからの輸入品に賦課する関税を30%から15%に引き下げることや、米国から7500億米ドル(約110兆円)のエネルギーを購入することなどで合意したことを明らかにした。すでに、英国や日本、ベトナム、インドネシア、フィリピンなどとも貿易合意している。そのほか、米中は今週、閣僚級の協議を開く。香港メディアによると、8月12日に期限を迎える追加関税の一時停止措置を3カ月延長する見通しだ。
25日の米株市場は、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数が前日比で0.4%上昇し、5日連続で史上最高値を更新。主要指標のNYダウは0.5%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%高と3日続伸している。ナスダック指数は連日で最高値を切り上げた。28日朝方のNYダウ先物は、EUとの通商交渉合意を受け、急上昇している。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.9%安と続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が2.2%安、微博(ウェイボー:WB/NASDAQ、9898/HK)が1.3%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が0.9%安と下げが目立った。
内部環境はやや不透明。中国では今週31日に、国家統計局などによる7月の製造業PMIと非製造業PMIが公表される。最新の市場コンセンサスでは、製造業PMIが6月の49.7と同水準、非製造業PMIは6月の50.5から50.3にやや低下する見通しだ。27日に報告された工業企業利益に関しては、1〜6月が前年同期比1.8%減となり1〜5月の1.1%減から減少幅が拡大した。6月単月では前年同月比4.3%減と、5月の9.1%減から減少幅が縮小したが、依然としてマイナスが続いている。価格競争の激化などで、生産者物価が下落していることが一因と分析された。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。米中通商交渉の進展期待が相場を支えよう。また、中国指標の発表などは気がかりだが、中国の政策に対する期待感も根強い状況だ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はポジティブ。米国と貿易相手国の関税交渉について、合意が相次いでいる。トランプ米大統領と欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は27日、EUからの輸入品に賦課する関税を30%から15%に引き下げることや、米国から7500億米ドル(約110兆円)のエネルギーを購入することなどで合意したことを明らかにした。すでに、英国や日本、ベトナム、インドネシア、フィリピンなどとも貿易合意している。そのほか、米中は今週、閣僚級の協議を開く。香港メディアによると、8月12日に期限を迎える追加関税の一時停止措置を3カ月延長する見通しだ。
25日の米株市場は、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数が前日比で0.4%上昇し、5日連続で史上最高値を更新。主要指標のNYダウは0.5%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%高と3日続伸している。ナスダック指数は連日で最高値を切り上げた。28日朝方のNYダウ先物は、EUとの通商交渉合意を受け、急上昇している。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.9%安と続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が2.2%安、微博(ウェイボー:WB/NASDAQ、9898/HK)が1.3%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が0.9%安と下げが目立った。
内部環境はやや不透明。中国では今週31日に、国家統計局などによる7月の製造業PMIと非製造業PMIが公表される。最新の市場コンセンサスでは、製造業PMIが6月の49.7と同水準、非製造業PMIは6月の50.5から50.3にやや低下する見通しだ。27日に報告された工業企業利益に関しては、1〜6月が前年同期比1.8%減となり1〜5月の1.1%減から減少幅が拡大した。6月単月では前年同月比4.3%減と、5月の9.1%減から減少幅が縮小したが、依然としてマイナスが続いている。価格競争の激化などで、生産者物価が下落していることが一因と分析された。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。米中通商交渉の進展期待が相場を支えよう。また、中国指標の発表などは気がかりだが、中国の政策に対する期待感も根強い状況だ。
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