2025/07/23 08:49 NEW!!
しっかりか、米中通商協議の進展に期待感 
◆23日の香港マーケットは、米中通商交渉の進展期待でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はそれほど悪くない。米国と貿易相手国の関税交渉が難航していると伝わっているが、中国との交渉は進んでいる。ベッセント米財務長官は22日、来週(28.29日)ストックホルムで中国の当局者と3回目となる通商協議を実施すると発表。米中双方の追加関税は一時停止で合意しているが、8月12日に失効するため、延長の可能性について話し合うとみられる。ベッセント氏は中国との関係は良好だとも発言。米政権はこのところ、中国に対しては柔軟な対応をみせている。また、トランプ米大統領は22日、中国の習近平・国家主席から中国への招待を受けているとし、それほど遠くない未来に中国を訪問する予定だと述べた。一方、中国当局は22日、米デュポンへの独禁法違反調査を一時停止すると発表。貿易協議を前に対話環境の整備を図ったとの見方だ。
22日の米株市場は、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数が前日比0.1%高と続伸し、連日で史上最高値を更新した。主要指標のNYダウは0.4%高と3日ぶりに反発している。米長期金利の低下基調がプラス材料だ。また、トランプ氏とベッセント氏は22日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長を解任することを否定。米金融政策を巡る不透明感の後退も安心感につながっている。一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%安と7日ぶりに反落。前日まで連日で史上最高値を更新していたとあって、いったん利益を確定する動きが優勢となった。
中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.7%高と反発している。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が11.0%高、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が4.1%高、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が3.5%高と上げが目立った。
内部環境も安定的。総投資額が約1兆2000億人民元(約24兆8200億円)に上る世界最大級の大規模水力発電ダムがチベット自治区で着工する中、広範な産業に経済波及効果があると期待されている。また、中国では月末までに、下半期の政策方針を決定する中央政治局会議が開かれる予定。新たな経済対策が打ち出されるとの思惑も広がっている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。中国の政策に対する期待感が続いているほか、米中通商協議の進展期待も追い風となろう。ただ、上値は限定的か。指数はこのところの上昇で売り圧力も高まっている。前日はハンセン指数が約3年8カ月ぶりに節目の25000ポイント台を回復し(終値は25130.03ポイント)、上海総合指数が約3年半ぶりの高値を連日で切り上げた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はそれほど悪くない。米国と貿易相手国の関税交渉が難航していると伝わっているが、中国との交渉は進んでいる。ベッセント米財務長官は22日、来週(28.29日)ストックホルムで中国の当局者と3回目となる通商協議を実施すると発表。米中双方の追加関税は一時停止で合意しているが、8月12日に失効するため、延長の可能性について話し合うとみられる。ベッセント氏は中国との関係は良好だとも発言。米政権はこのところ、中国に対しては柔軟な対応をみせている。また、トランプ米大統領は22日、中国の習近平・国家主席から中国への招待を受けているとし、それほど遠くない未来に中国を訪問する予定だと述べた。一方、中国当局は22日、米デュポンへの独禁法違反調査を一時停止すると発表。貿易協議を前に対話環境の整備を図ったとの見方だ。
22日の米株市場は、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数が前日比0.1%高と続伸し、連日で史上最高値を更新した。主要指標のNYダウは0.4%高と3日ぶりに反発している。米長期金利の低下基調がプラス材料だ。また、トランプ氏とベッセント氏は22日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長を解任することを否定。米金融政策を巡る不透明感の後退も安心感につながっている。一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%安と7日ぶりに反落。前日まで連日で史上最高値を更新していたとあって、いったん利益を確定する動きが優勢となった。
中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.7%高と反発している。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が11.0%高、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が4.1%高、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が3.5%高と上げが目立った。
内部環境も安定的。総投資額が約1兆2000億人民元(約24兆8200億円)に上る世界最大級の大規模水力発電ダムがチベット自治区で着工する中、広範な産業に経済波及効果があると期待されている。また、中国では月末までに、下半期の政策方針を決定する中央政治局会議が開かれる予定。新たな経済対策が打ち出されるとの思惑も広がっている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。中国の政策に対する期待感が続いているほか、米中通商協議の進展期待も追い風となろう。ただ、上値は限定的か。指数はこのところの上昇で売り圧力も高まっている。前日はハンセン指数が約3年8カ月ぶりに節目の25000ポイント台を回復し(終値は25130.03ポイント)、上海総合指数が約3年半ぶりの高値を連日で切り上げた。
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