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2025/05/07 08:44

買い先行か、米中は通商問題で会談へ 無料記事

◆7日の香港マーケットは、米中協議の期待感で買い先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には好材料が浮上。米財務省は6日(日本時間7日早朝)、ベッセント財務長官が8日にスイスを訪問し、滞在中に中国の経済問題担当者と会談することを明らかにした。米通商代表部(USTR)も同日、ダリア代表が今週後半、スイスで中国の担当者と貿易問題で話し合うと発表している。
 6日の米株市場は、米関税政策への警戒感から主要指標のNYダウが前日比0.9%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.9%安とそろって反落した。トランプ米大統領は5日、今後2週間以内に、医薬品の品目別関税を発表すると述べている。米金融政策の動向も気がかり。米国では6〜7日、米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。7日(日本時間8日未明)に公表される結果では、金利が据え置かれるとの見方が大勢。その後の記者会見で、パウエルFRB議長がどのような見通しを示すかが焦点だ。なお、7日朝方(日本時間)のNYダウ先物は上昇して推移している。
 中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.4%高と反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が1.7%高、騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:TME/NYSE、1698/HK)が1.5%高、中通快逓(開曼)(ZTO/NYSE、2057/HK)が1.4%高と上げが目立っている。
 商品相場は、WTI原油先物が3.4%高と3日ぶりに反発。イスラエル軍が6日、イエメンの首都サヌアの空港などを攻撃したと伝わり、原油供給が停滞するとみられた。NY金先物は3.0%高と3日続伸している。
 内部的には中国の政策に対する期待感が持続。足元で公表された中国景況感の悪化を受け、当局は景気支援の動きを強めるとの観測が広がっている。また、中国人民銀行(中央銀行)など金融当局者は7日午前、市場安定化に向けた「金融政策パッケージ」を発表する予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行しそうだ。これまで進展がみられなかった米中の通商協議に関し、具体的な動きが出てきたことがポジティブ材料となる。ただ、米金融政策の動向を見極めたいとするスタンスが強まれば、買い手控え要因として意識される可能性もあろう。


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