2025/03/24 08:57
内外環境の改善期待でしっかりか、企業業績にも注目 
◆週明け24日の香港マーケットは、内外環境の改善期待でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はそれほど悪くない。「トランプ関税」の過度な警戒感が薄れつつある。貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」を発動を4月2日に予定する中、トランプ米大統領は21日、「関税には柔軟性がある」との認識を示した。大統領は、中国の習近平・国家主席とと関税について協議する計画だとも述べている。また、グリア米通商代表部(USTR)代表は近く、中国の担当者と協議する見通しとも伝わった。
21日の米株市場は、投資家のリスク回避スタンスがやや和らぎ、主要指標のNYダウが前日比0.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高とそろって反発した。ただ、企業業績の不透明感で上値は限定的。売上高見通しが予想を下回ったスポーツ用品のナイキが5.5%安、利益見通しを再び下方修正した物流大手のフェデックスが6.5%安と売られ全体相場の重しとなった。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.7%安と4日続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、金山雲(キングソフト・クラウド:KC/NASDAQ、3896/HK)が6.4%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が4.5%安、万国数拠HD(GDS/NASDAQ、9698/HK)が3.3%安と下げが目立っている。
米債券市場では、米10年債利回りが5日ぶりに上昇(債券価格は下落)。米高関税政策の警戒感がひとまず和らぎ、債券売りにつながった。
商品相場は、この日から期近となった5月物のWTI原油先物が0.3%上昇する一方、金先物が0.7%安と反落。金先物は前日まで、連日で史上最高値を更新していた。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が総じて下落している。
内部環境も良好。中国経済対策の期待感が改めて強まっている。李強・首相は23日、世界トップクラスの外国企業の最高経営責任者(CEO)らを招いた「中国発展ハイレベルフォーラム」の開幕式で、経済安定のため、「必要なら新たな政策を打ち出す」と発言した。また、李氏は中国を訪問中のデーンズ共和党上院議員らと会見し、米中関係は重要なポイントを迎えているとして、貿易問題などの解決に向けて注力するとの姿勢を示している。
企業業績の動向にも注目だ。香港では主要企業の期末決算報告が佳境入り。きょう24日は舜宇光学科技(2382/HK)や比亜迪(1211/HK)、比亜迪電子(国際)(285/HK)、安徽海螺水泥(914/HK)、康師傅HD(322/HK)、25日は万洲国際(288/HK)や薬明生物技術(2269/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)、快手科技(1024/HK)、恒安国際集団(1044/HK)、海底撈国際HD(6862/HK)、華能国際電力(902/HK)、昆侖能源(135/HK)、華潤置地(1109/HK)、中国電信(728/HK)、農夫山泉(9633/HK)、招商銀行(3968/HK)などが予定されている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。内外環境の改善期待が相場を支えそうだ。企業業績に着目した売買も活発化しよう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はそれほど悪くない。「トランプ関税」の過度な警戒感が薄れつつある。貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」を発動を4月2日に予定する中、トランプ米大統領は21日、「関税には柔軟性がある」との認識を示した。大統領は、中国の習近平・国家主席とと関税について協議する計画だとも述べている。また、グリア米通商代表部(USTR)代表は近く、中国の担当者と協議する見通しとも伝わった。
21日の米株市場は、投資家のリスク回避スタンスがやや和らぎ、主要指標のNYダウが前日比0.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高とそろって反発した。ただ、企業業績の不透明感で上値は限定的。売上高見通しが予想を下回ったスポーツ用品のナイキが5.5%安、利益見通しを再び下方修正した物流大手のフェデックスが6.5%安と売られ全体相場の重しとなった。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.7%安と4日続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、金山雲(キングソフト・クラウド:KC/NASDAQ、3896/HK)が6.4%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が4.5%安、万国数拠HD(GDS/NASDAQ、9698/HK)が3.3%安と下げが目立っている。
米債券市場では、米10年債利回りが5日ぶりに上昇(債券価格は下落)。米高関税政策の警戒感がひとまず和らぎ、債券売りにつながった。
商品相場は、この日から期近となった5月物のWTI原油先物が0.3%上昇する一方、金先物が0.7%安と反落。金先物は前日まで、連日で史上最高値を更新していた。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が総じて下落している。
内部環境も良好。中国経済対策の期待感が改めて強まっている。李強・首相は23日、世界トップクラスの外国企業の最高経営責任者(CEO)らを招いた「中国発展ハイレベルフォーラム」の開幕式で、経済安定のため、「必要なら新たな政策を打ち出す」と発言した。また、李氏は中国を訪問中のデーンズ共和党上院議員らと会見し、米中関係は重要なポイントを迎えているとして、貿易問題などの解決に向けて注力するとの姿勢を示している。
企業業績の動向にも注目だ。香港では主要企業の期末決算報告が佳境入り。きょう24日は舜宇光学科技(2382/HK)や比亜迪(1211/HK)、比亜迪電子(国際)(285/HK)、安徽海螺水泥(914/HK)、康師傅HD(322/HK)、25日は万洲国際(288/HK)や薬明生物技術(2269/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)、快手科技(1024/HK)、恒安国際集団(1044/HK)、海底撈国際HD(6862/HK)、華能国際電力(902/HK)、昆侖能源(135/HK)、華潤置地(1109/HK)、中国電信(728/HK)、農夫山泉(9633/HK)、招商銀行(3968/HK)などが予定されている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。内外環境の改善期待が相場を支えそうだ。企業業績に着目した売買も活発化しよう。
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