2025/04/30 08:45 NEW!!
神経質な値動きか、中国景気指標を注視 
◆30日の香港マーケットは、中国指標を気にしながら神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は改善しつつある。米関税を巡る米国と各国との交渉では、ベッセント米財務長官が29日、17の貿易相手国と今後数週間で会談すると説明し、うちインドとは近く取引が成立すると述べた。ただ、中国との交渉は依然として不透明。通商対立の長期化が懸念されている。中国政府は29日、トランプ米大統領が通商合意に向けた圧力を強めようとしていることについて、これに対抗する意向を示し、SNSに投稿した動画で「米国の強制に決して屈しない」と表明。他国にも抵抗を呼びかけた。一方、トランプ氏は145%の対中関税について、「彼らはそれに値する」と述べ、正当性をアピールしている。
29日の米株市場は、関税交渉の進展を手がかりに、主要指標のNYダウが前日比0.7%高と6日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高と反発した。米債券市場では、米10年債利回りの低下が継続(債券価格は6日続伸)。米国の消費や雇用の指標が悪化し、安全資産としての債券買いを後押しした。
他方、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.3%安と反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が6.3%安、中通快逓(開曼)(ZTO/NYSE、2057/HK)が2.0%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が1.6%安と下げが目立っている。
商品相場は、WTI原油先物が2.0%安と続落し、NY金先物が0.4%安と反落した。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品のうち銅やアルミは上昇したが、ニッケルなどは下落し、まちまちの値動きとなっている。
一方、内部的には中国指標が気がかり。本日(日本時間午前10時30分ごろ)、4月のPMI(国家統計局などが集計)が公表される。最新の市場コンセンサスでは、製造業PMIが3月の50.5→49.7、非製造業PMIが50.8→50.6に低下する見込みだ。それに続き発表される民間集計の財新・中国製造業PMI(日本時間10時45分ごろ)については、前月の51.2→49.7に低下すると予想されている。
なお、メーデーに絡んだ祝日により、本土市場はあす5月1日から5日まで休場。香港市場はあす1日がメーデー、5日が仏誕節で飛び石の休場となる。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国指標を気にしながらの展開となろう。また、中国の大型連休を前に、積極的な売買も手控えられそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は改善しつつある。米関税を巡る米国と各国との交渉では、ベッセント米財務長官が29日、17の貿易相手国と今後数週間で会談すると説明し、うちインドとは近く取引が成立すると述べた。ただ、中国との交渉は依然として不透明。通商対立の長期化が懸念されている。中国政府は29日、トランプ米大統領が通商合意に向けた圧力を強めようとしていることについて、これに対抗する意向を示し、SNSに投稿した動画で「米国の強制に決して屈しない」と表明。他国にも抵抗を呼びかけた。一方、トランプ氏は145%の対中関税について、「彼らはそれに値する」と述べ、正当性をアピールしている。
29日の米株市場は、関税交渉の進展を手がかりに、主要指標のNYダウが前日比0.7%高と6日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高と反発した。米債券市場では、米10年債利回りの低下が継続(債券価格は6日続伸)。米国の消費や雇用の指標が悪化し、安全資産としての債券買いを後押しした。
他方、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.3%安と反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が6.3%安、中通快逓(開曼)(ZTO/NYSE、2057/HK)が2.0%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が1.6%安と下げが目立っている。
商品相場は、WTI原油先物が2.0%安と続落し、NY金先物が0.4%安と反落した。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品のうち銅やアルミは上昇したが、ニッケルなどは下落し、まちまちの値動きとなっている。
一方、内部的には中国指標が気がかり。本日(日本時間午前10時30分ごろ)、4月のPMI(国家統計局などが集計)が公表される。最新の市場コンセンサスでは、製造業PMIが3月の50.5→49.7、非製造業PMIが50.8→50.6に低下する見込みだ。それに続き発表される民間集計の財新・中国製造業PMI(日本時間10時45分ごろ)については、前月の51.2→49.7に低下すると予想されている。
なお、メーデーに絡んだ祝日により、本土市場はあす5月1日から5日まで休場。香港市場はあす1日がメーデー、5日が仏誕節で飛び石の休場となる。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国指標を気にしながらの展開となろう。また、中国の大型連休を前に、積極的な売買も手控えられそうだ。
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