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2020/08/24 09:04

底堅い展開か、米ハイテク株高を好感 無料記事

◆週明け24日の香港マーケットは、米ハイテク株高を好感し底堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.7%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4%高とそろって続伸した。ナスダック指数は史上最高値を連日で更新。指標改善で投資家心理が上向いた。7月の中古住宅販売件数は24.7%増となり、伸び率は過去最高を記録。販売件数は2006年12月以来の高水準を回復した。また、8月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は54.7となり、2019年2月以来の高水準となっている。景気回復が進んでいるとの見方が改めて広がった。個別では、月末に株式分割を控えたアップルが連日で上場来高値を更新。ハイテク株全体にも買いが波及した。高PER(株価収益率)のハイテク株にとっては、米10年債利回りの低下が続いたことも追い風となっている。
 一方、21日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.5%高と3日ぶりに反発。リスク回避スタンスが後退し、投資家に買い安心感が広がった。中国商務部の報道官は20日の記者会見で、再開時期が不明だった「第1段階の通商合意」に関する米中閣僚級協議について、「米中両政府は近く開催することで合意した」と発表。トランプ米大統領はこれに先立つ18日、協議は自身がキャンセルしたとして、「中国と今は話したくない」と発言していた。経済活動正常化の期待も強まる。中国国家衛生健康委員会は21日、新型コロナウイルスの国内新規感染者数が22人だったと発表した。全て海外からの入国者で、中国本土での感染者数は5日続けてゼロとなっている。
 米中関係を巡っては23日までに、中国政府が報道関係者に対し、国民の反米感情を過度に刺激しないよう指示していたことが複数の関係者により分かった。また、米国が騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)の対話アプリ「WeChat(ウィーチャット)」関連の取引禁止を発表したことに関しては、「米企業は中国内での使用は可能」とトランプ政権が示唆したと伝わった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。米ハイテク株高の流れを継ぎ、主力IT関連などに買いが先行しそうだ。
 香港で主要企業の決算報告が佳境に入っている。業績動向を手がかりにした売買も活発化しよう。本日は、瑞声科技HD(2018/HK)、康師傅HD(322/HK)、中国海外発展(688/HK)、中信証券(6030/HK)、あす25日は世茂集団HD(813/HK)や中国太平保険HD(966/HK)、TCL電子HD(1070/HK)、華潤燃気HD(1193/HK)、新華人寿保険(1336/HK)、江西カン鋒リ業(1772/HK)、招金鉱業(1818/HK)、融創中国HD(1918/HK)、碧桂園HD(2007/HK)、安踏体育用品(2020/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)などが中間決算を発表する。
 先週末21日の引け後に報告された主要企業の中間決算では、飲食店レビューやデリバリー事業を手がける美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が黒字に転換した。


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