2025/03/26 08:47
下値の堅い展開か、前日のハンセン指数は3週ぶり安値 
◆26日の香港マーケットは、値ごろ感の買いで下値の堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境には好悪材料が入り混じる。「トランプ関税」に端を発した世界的な貿易戦争の警戒感は薄れつつある一方、米中対立の激化は不安視される状況だ。トランプ米大統領は24日、貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」について、多くの国を関税免除の対象とする可能性があると述べている。一方、米中関係を巡っては、米政権が中国やイラン、パキスタンなどの企業を含む70団体を輸出制限リストに追加したことがわかった。25日に掲載された連邦官報によると、中国の団体が50以上を占めるという。
25日の米株市場は、前日までの好地合いを継ぎ、主要指標のNYダウが前日比0.01%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.45%高とそろって3日続伸した。米高関税政策に対する過度な警戒感が後退したことを引き続き材料視している。ただ、上値は重い。3月の米消費者信頼感指数が前月から予想以上に低下し、約4年ぶりの低水準に落ち込んだ。
一方、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.2%安と6日続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が2.6%安、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が1.8%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が1.3%安と下げが目立っている。
米債券市場では、米10年債利回りが低下(債券価格は3日ぶりに反発)。米消費の景況感が悪化する中、安全資産の債券が買われた。
商品相場は、WTI原油先物が0.2%安と3日ぶりに反落する一方、金先物が0.3%高と3日ぶりに反発した。ロンドン金属取引所(LME)では、銅の上昇が続き、主要産品が概ね値上がりしている。
内部的には、引き続き企業業績の動向が注目材料。香港では主要企業の期末決算報告が終盤を迎えつつある。きょう26日は中国南方航空(1055/HK)や中国蒙牛乳業(2319/HK)、中信証券(6030/HK)、網龍網絡HD(777/HK)、中国銀行(3988/HK)、中銀香港(2388/HK)、中国アルミ(2600/HK)、中国人寿保険(2628/HK)、中遠海運能源運輸(1138/HK)、東風汽車集団(489/HK)、新奥能源HD(2688/HK)、27日は江西銅業(358/HK)や北京首都国際機場(694/HK)、碧桂園服務HD(6098/HK)、華虹半導体(1347/HK)、中国通信服務(552/HK)、中国国際海運集装箱(2039/HK)、中国海洋石油(883/HK)、創維集団(751/HK)、中国国際航空(753/HK)、中国鉄建(1186/HK)、中国建材(3323/HK)、李寧(2331/HK)、中国人民保険集団(1339/HK)、中国人民財産保険(2328/HK)、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)、中芯国際集成電路製造(981/HK)、イ柴動力(2338/HK)、永利澳門(1128/HK)などが予定されている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の堅い展開か。米中対立の警戒感は続くものの、米長期債利回りの低下や、根強い中国の政策期待などが相場を支えよう。また、ハンセン指数はこのところ急ピッチに下落し、前日は約3週ぶりの安値を付けたとあって、自律反発狙いの買いも入りそうだ。企業業績の動向にも注目。前日引け後の決算では、万洲国際(WHグループ:288/HK)が156%増益、申洲国際集団HD(シェンヂョウ・インターナショナル・グループ:2313/HK)が37%増益、海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル:6862/HK)が5%増益、招商銀行(3968/HK)が1%増益でそれぞれ予想を上回っている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境には好悪材料が入り混じる。「トランプ関税」に端を発した世界的な貿易戦争の警戒感は薄れつつある一方、米中対立の激化は不安視される状況だ。トランプ米大統領は24日、貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」について、多くの国を関税免除の対象とする可能性があると述べている。一方、米中関係を巡っては、米政権が中国やイラン、パキスタンなどの企業を含む70団体を輸出制限リストに追加したことがわかった。25日に掲載された連邦官報によると、中国の団体が50以上を占めるという。
25日の米株市場は、前日までの好地合いを継ぎ、主要指標のNYダウが前日比0.01%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.45%高とそろって3日続伸した。米高関税政策に対する過度な警戒感が後退したことを引き続き材料視している。ただ、上値は重い。3月の米消費者信頼感指数が前月から予想以上に低下し、約4年ぶりの低水準に落ち込んだ。
一方、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.2%安と6日続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が2.6%安、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が1.8%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が1.3%安と下げが目立っている。
米債券市場では、米10年債利回りが低下(債券価格は3日ぶりに反発)。米消費の景況感が悪化する中、安全資産の債券が買われた。
商品相場は、WTI原油先物が0.2%安と3日ぶりに反落する一方、金先物が0.3%高と3日ぶりに反発した。ロンドン金属取引所(LME)では、銅の上昇が続き、主要産品が概ね値上がりしている。
内部的には、引き続き企業業績の動向が注目材料。香港では主要企業の期末決算報告が終盤を迎えつつある。きょう26日は中国南方航空(1055/HK)や中国蒙牛乳業(2319/HK)、中信証券(6030/HK)、網龍網絡HD(777/HK)、中国銀行(3988/HK)、中銀香港(2388/HK)、中国アルミ(2600/HK)、中国人寿保険(2628/HK)、中遠海運能源運輸(1138/HK)、東風汽車集団(489/HK)、新奥能源HD(2688/HK)、27日は江西銅業(358/HK)や北京首都国際機場(694/HK)、碧桂園服務HD(6098/HK)、華虹半導体(1347/HK)、中国通信服務(552/HK)、中国国際海運集装箱(2039/HK)、中国海洋石油(883/HK)、創維集団(751/HK)、中国国際航空(753/HK)、中国鉄建(1186/HK)、中国建材(3323/HK)、李寧(2331/HK)、中国人民保険集団(1339/HK)、中国人民財産保険(2328/HK)、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)、中芯国際集成電路製造(981/HK)、イ柴動力(2338/HK)、永利澳門(1128/HK)などが予定されている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の堅い展開か。米中対立の警戒感は続くものの、米長期債利回りの低下や、根強い中国の政策期待などが相場を支えよう。また、ハンセン指数はこのところ急ピッチに下落し、前日は約3週ぶりの安値を付けたとあって、自律反発狙いの買いも入りそうだ。企業業績の動向にも注目。前日引け後の決算では、万洲国際(WHグループ:288/HK)が156%増益、申洲国際集団HD(シェンヂョウ・インターナショナル・グループ:2313/HK)が37%増益、海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル:6862/HK)が5%増益、招商銀行(3968/HK)が1%増益でそれぞれ予想を上回っている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。