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2025/01/02 08:50

底堅い展開か、中国経済対策に期待感 無料記事

◆2025年初商い1月2日の香港マーケットは、中国経済対策の期待感で底堅く推移か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。12月31日の米株市場は、米長期金利の上昇が重しとなる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.1%安と3日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.9%安と4日続落している。米債券市場では、米10年債利回りが再び上昇。トランプ次期米政権の政策がインフレや財政悪化につながり、米連邦準備理事会(FRB)は利下げペースを落とす可能性があるとの見方が改めて広がった。個別では、今年の相場をリードし、株価が年間で約2.7倍に上昇した半導体大手エヌビディアが2.3%安と下げが目立っている。
 中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.4%高と3日ぶりに反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、新東方教育科技集団(EDU/NYSE、9901/HK)が1.9%高、中通快逓(開曼)(ZTO/NYSE、2057/HK)が1.4%高、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が1.2%高と上げが目立っている。
 商品相場は、WTI原油先物が1.0%高と3日続伸し、金先物は0.9%高と3日ぶりに反発。ロンドン金属取引所(LME)は、年末で休場だった。
 一方、内部環境は悪くない。中国当局の経済対策に対する期待感が強まっている。習近平・国家主席は12月31日、恒例の新年に向けたテレビ演説で、外部環境の不確実性などを踏まえ、2025年は積極的に政策を実行していくと表明した。株式市場の支援スタンスもプラス。中国人民銀行(中央銀行)は12月31日、証券会社、ファンド、保険会社が株式を購入するため、人民銀から流動性を引き出せるようにするスワップ制度「SFISF」について、近く第2回のオペを実施すると発表した。過度な景気鈍化懸念も後退。12月31日に公表された国家統計局による12月の中国景況感指数に関しては、製造業PMIが50.1となり予想(50.2)をやや下回ったものの、景況判断の境目となる50は3カ月連続で上回った。非製造業PMIは52.2となり、予想(50.2)を大幅に上回っている。
 なお、本日は(日本時間10時45分ごろ)、12月の財新中国製造業PMI(民間集計)が発表される予定。最新のコンセンサス予想では、11月の51.5から51.7にやや上向く見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。米国の対中関税強化など不透明要素はあるものの、中国経済対策の期待感が相場を支えよう。


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