2025/04/28 09:01
内外環境の改善期待でしっかりか、好決算のBYDに注目 
◆週明け28日の香港マーケットは、内外環境の改善期待でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は悪くない。米中関税交渉を巡っては、トランプ米大統領が25日に公表された米メディアのインタビューで「中国の習近平・国家主席から電話があった」と発言し、交渉が進んでいることを強調した。中国側は「米国とはいかなる交渉もしていない」と否定しているものの、関税応酬の峠は過ぎたとの見方もある。また、これまでの報道によると、トランプ氏は「交渉次第」としながらも、対中関税引き下げに前向きな発言を繰り返し、中国政府は米国から輸入する半導体製品の一部について、報復関税(125%)の対象から除外したもようだ。
25日の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と4日続伸。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.3%高と4日続伸している。米債券市場では、米10年債利回りの低下が続いた(債券価格は4日続伸)。米中の通商摩擦が緩和に向かうとの期待が広がっている。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.4%安と5日ぶりに反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が3.6%安、
小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が3.5%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が1.4%安と下げが目立っている。
商品相場は、WTI原油先物が0.4%高と続伸する一方、NY金先物が1.5%安と反落した。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね下落している。
一方、内部環境も安定的。中国の政策に対する期待感が続いている。中国共産党が中央政治局会議を25日に開いたと同日午後に伝わった。地方政府が発行するする専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)の前倒しなど、より積極的な財政政策と適度に緩和的な金融政策を有効活用する必要性を強調したとしている。
なお月末にかけ、中国本土系企業の1〜3月期決算が集中。きょう28日は江西銅業(358/HK)や青島ビール(168/HK)、上海電気集団(2727/HK)、海信家電集団(921/HK)、華能国際電力(902/HK)、龍源電力集団(916/HK)、中国石油化工(386/HK)、中国国際海運集装箱(2039/HK)などが発表を予定する。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米中対立の過度な警戒感が薄れているほか、中国の政策に対する期待感が相場を支えそうだ。また、企業業績に着目した物色もみられよう。25日に報告された四半期決算では、自動車世界大手の比亜迪(BYD:1211/HK)の純利益が前年同期比100.4%増の91億5498万人民元。市場予想も上回った。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は悪くない。米中関税交渉を巡っては、トランプ米大統領が25日に公表された米メディアのインタビューで「中国の習近平・国家主席から電話があった」と発言し、交渉が進んでいることを強調した。中国側は「米国とはいかなる交渉もしていない」と否定しているものの、関税応酬の峠は過ぎたとの見方もある。また、これまでの報道によると、トランプ氏は「交渉次第」としながらも、対中関税引き下げに前向きな発言を繰り返し、中国政府は米国から輸入する半導体製品の一部について、報復関税(125%)の対象から除外したもようだ。
25日の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と4日続伸。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.3%高と4日続伸している。米債券市場では、米10年債利回りの低下が続いた(債券価格は4日続伸)。米中の通商摩擦が緩和に向かうとの期待が広がっている。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.4%安と5日ぶりに反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が3.6%安、
小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が3.5%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が1.4%安と下げが目立っている。
商品相場は、WTI原油先物が0.4%高と続伸する一方、NY金先物が1.5%安と反落した。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね下落している。
一方、内部環境も安定的。中国の政策に対する期待感が続いている。中国共産党が中央政治局会議を25日に開いたと同日午後に伝わった。地方政府が発行するする専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)の前倒しなど、より積極的な財政政策と適度に緩和的な金融政策を有効活用する必要性を強調したとしている。
なお月末にかけ、中国本土系企業の1〜3月期決算が集中。きょう28日は江西銅業(358/HK)や青島ビール(168/HK)、上海電気集団(2727/HK)、海信家電集団(921/HK)、華能国際電力(902/HK)、龍源電力集団(916/HK)、中国石油化工(386/HK)、中国国際海運集装箱(2039/HK)などが発表を予定する。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米中対立の過度な警戒感が薄れているほか、中国の政策に対する期待感が相場を支えそうだ。また、企業業績に着目した物色もみられよう。25日に報告された四半期決算では、自動車世界大手の比亜迪(BYD:1211/HK)の純利益が前年同期比100.4%増の91億5498万人民元。市場予想も上回った。
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