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2025/01/17 08:53

神経質な値動きか、中国経済指標を注視 無料記事

◆17日の香港マーケットは、中国の経済指標をにらみながら神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。16日の米株市場は、一部企業の業績不安が重しとなる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%安と4日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.9%安と反落している。主力銘柄の一角に、業績を巡る悪材料が出て全体相場の足かせとなった。アップル株が4.0%安。調査会社の最新データにより、2024年10〜12月の中国販売が前年同期比で25%減少したことがわかった。ほか、ユナイテッドヘルス・グループが6.0%安。10〜12月期決算の売上高が予想にとどかなかった。ただ、下値は限定的。米長期金利の低下基調が引き続き支えとなっている。米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は16日、今後もインフレ鈍化が続けば、上半期にも追加利下げが実施される可能性があると述べた。また、この日公表された経済指標では、12月の米小売売上高が予想以上に前月から鈍化し、新規失業保険申請件数(週間)は予想以上に前回から増加している。
 中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.2%高と小幅に3日続伸した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が6.3%高、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が1.5%高、中通快逓(開曼)(ZTO/NYSE、2057/HK)が1.4%高と上げが目立っている。
 商品相場は、WTI原油先物が1.7%安と反落し、金先物が1.2%高と3日続伸。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が総じて上昇した。
 一方、内部的には経済指標に注目が集まる。きょうの取引時間中に(日本時間11時ごろ)、24年のGDP成長率や12月の小売売上高、鉱工業生産などが報告される予定だ。注目のGDP成長率に関しては、10〜12月期に5.0%となり、7〜9月期の4.6%から加速する見通し。通年では4.9%と政府目標の「5.0%前後」を達成できると予測されている。ほか、11月に前月と予想を下回った小売売上高は、12月に改善(11月実績は3.0%増、12月予想は3.6%増)するとの予想がコンセンサスだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国の経済指標をにらみながらの展開となろう。中国景気の鈍化懸念が薄らぐ内容であれば、投資家心理も上向きそうだ。ただ、来週20日のトランプ次期米大統領就任式を前に、米国の政策動向を見極めたいとするスタンスが高まれば、買い手控え要因として意識される可能性もあろう。


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