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2025/05/26 08:44

神経質な値動きか、米関税政策に不透明感 無料記事

◆週明け26日の香港マーケットは、米関税政策の不透明感で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。トランプ米大統領は23日、「6月1日から欧州連合(EU)からの輸入品に50%の関税を課すことを勧告する」と自身のSNSに投稿した。EUとの貿易交渉が難航する中、譲歩を引き出す狙いがあるとみられている。一方、外電は日本時間26日朝方、「トランプ氏は欧州委員会のフォンデアライエン委員長と電話会談し、50%関税の発動期限を7月9日まで延長することを決定した」と報じた。
 23日の米株市場では主要指標のNYダウが前日比0.6%安と4日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.0%安と続落したが、26日朝方の米ダウ先物は上昇している。
 中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.1%高と5日ぶりに反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:TME/NYSE、1698/HK)が3.5%高、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が3.2%高、万国数拠HD(GDS/NASDAQ、9698/HK)が1.2%高と上げが目立っている。
 商品相場は、WTI原油先物が0.3%高と3日ぶりに反発。NY金先物も2.1%高と反発した。NY金先物は、米関税政策の不透明感を背景に、安全資産としての妙味が意識されている。
 一方、内部環境に目立った手がかりはない。中国の経済対策に対する期待感が根強い一方、景気鈍化の懸念もくすぶっている。中国では週末31日に、5月の製造業PMIと非製造業PMIが公表される予定。今月発表された月次経済統計は弱い内容だっただけに、結果が気がかりだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。EUに対する米関税賦課の発動期限が延長されたとはいえ、貿易問題の不透明感は続いたままだ。内部的にも新規材料に乏しく、投資家の模様眺めスタンスが強まる可能性もある。なお、今週も注目銘柄の四半期決算報告が続く。26日は美団(3690/HK)、27日は小米集団(1810/HK)や快手科技(1024/HK)、28日は金山軟件(3888/HK)、29日は理想汽車(2015/HK)や石薬集団(1093/HK)などだ。


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