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2025/04/16 08:47 NEW!!

神経質な値動きか、中国GDP成長率が注目材料 無料記事

◆16日の香港マーケットは、中国指標をにらみながら神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。相場に影響を与える重要イベントが集中する。米国では16日、3月の小売売上高が発表されるほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長やハマック米クリーブランド連銀総裁、シュミッド米カンザスシティ連銀総裁が講演する予定だ。また、米政権は14日、半導体と医薬品の関税導入に向けた調査を開始したと発表。足元では、トランプ米大統領の関税政策が二転三転しているだけに、状況判断が難しくなっている。
 15日の米株市場は、様子見ムードが漂う中、主要指標のNYダウが前日比0.4%安と3日ぶりに反落。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.04%安と小幅ながら3日ぶりに反落した。個別ではボーイングが2.3%安。中国が国内空運会社に対し、ボーイング機を追加納入しないよう指示したと伝わった。ただ、好決算を手がかりにバンク・オブ・アメリカやシティなど金融株が上昇し、ダウ平均は高く推移する場面もみられている。
 中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.5%安と3日ぶりに反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が6.0%安、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が1.9%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が1.5%安と下げが目立っている。
 米債券市場では、米10年債利回りが低下(債券価格は小幅続伸)。米国債は先週末まで大幅に売られていたため、いったん買い戻す動きが続いた。
 商品相場は、WTI原油先物が0.3%安と3日ぶりに反落する一方、NY金先物は0.4%高と反発した。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね下落している。
 内部的には中国指標が気がかり。中国では本日の取引時間中に(日本時間午前11時ごろ)、3月の小売売上高や鉱工業生産、第1四半期GDP成長率などが発表される。注目のGDP成長率に関しては、昨年第4四半期(10〜12月)の5.4%→5.2%に減速するとの予想が市場のコンセンサスだ。中国政府は今年の成長率目標を「5.0%前後」に設定しているが、達成は困難との見方も強まっている。
 なお香港市場は今週18日がグッドフライデー、週明け21日がイースターマンデーで休場となる。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国指標の内容に左右される展開となろう。関税政策を巡る米中の動きも引き続き注視したい。


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