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2025/05/09 08:45 NEW!!

しっかりか、米中協議進展に期待感 無料記事

◆9日の香港マーケットは、米中協議の期待感でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は悪くない。貿易問題を巡る対中交渉で、米国が前向きなスタンスをとっている。トランプ米大統領は8日、週末に予定する米中の閣僚級協議について、中国側に譲歩する意向があると予測し、米国が対中関税を引き下げる可能性を示唆した。
 8日の米株市場は、投資家心理が上向く中、主要指標のNYダウが前日比0.6%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.1%高とそろって続伸している。米中協議の進展期待に加え、米英の通商合意が支援材料。トランプ氏は8日、米国と英国が貿易協定を結ぶことで合意したと発表した。米債券市場では、米10年債利回りが上昇(債券価格は反落)。貿易交渉を巡る不透明感が薄れつつあり、相対的に安全な資産といわれる債券に売りが出た。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.0%高と反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が3.6%高、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が3.3%高、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が2.2%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が2.1%高と上げが目立っている。
 商品相場は、WTI原油先物が3.2%高と反発。通商摩擦の緩和で需要が伸びると期待されている。半面、NY金先物は2.5%安と続落した。
 一方、内部的には中国指標が注目される。きょう9日に4月の貿易統計、10日に同月の物価統計が公表される予定だ。最新の市場コンセンサスでは、米ドル建て輸出が前年同月比2.0%増(3月は12.4%増)、輸入が6.0%減(同4.3%減)、消費者物価指数(CPI)がマイナス0.1%(同マイナス0.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス2.8%(同マイナス2.5%)で着地すると予想されている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。米中協議の進展期待が支えだ。ただ、交渉の内容を見極めたいとして、様子見ムードが漂う可能性もあろう。また、中国指標の結果によっては、相場が乱高下する可能性もあるので注意したい。


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