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2025/10/17 13:27 NEW!!

香港前場:ハンセン1.6%安で続落、上海総合1.0%下落 無料記事

 17日前場の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比415.42ポイント(1.60%)安の25473.09ポイントと続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が155.00ポイント(1.67%)安の9104.46ポイントと3日ぶりに反落した。売買代金は1531億7180万香港ドルとなっている(16日前場は1561億8020万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米銀行株安が嫌気されたほか、米中対立の警戒感も重しとなった。昨夜の米株市場では、銀行業界の健全性に対する疑念が浮上し、S&P地銀株指数に連動する上場投資信託(ETF)は6.2%安と急落。現地の地銀2行は、融資先に関する不正行為で訴訟を起こしたとそれぞれ公表した。米中関係を巡っては、両国が14日から相互の船舶に対し、港湾使用料の追加徴収を開始。トランプ米大統領が先ごろ、米国と中国は今現在、貿易戦争の状態にあるとの認識を示した。中国指標の発表も気がかり。中国では週明け20日、7〜9月期のGDP、9月の小売売上高などが発表される予定だ。結果を見極めたいとするスタンスも買い手控えにつながっている。指数は小動きでスタートし、その後は下げ幅を拡大した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電子製品受託製造サービス(EMS)大手の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が6.6%安、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が5.4%安、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が5.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、半導体が安い。SMICのほか、英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が7.2%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が5.0%、ASMPT(522/HK)が4.2%、華虹半導体(1347/HK)が3.5%ずつ下落した。そのほか、クラウドや人工知能(AI)技術の関連銘柄も売られている。ハンセン科技(テック)指数は2.8%安と他の主要指数をアンダーパフォームした。
 新興EV(電気自動車)関連も売られる。小米集団(1810/HK)が2.9%安、理想汽車(2015/HK)が2.7%安、浙江零ホウ科技(9863/HK)が2.5%安と値を下げた。先ごろ発生した小米の高級EVによる死亡事故を受け、EV人気に陰りが出ると警戒されている。
 そのほか、ライダー(LiDAR)や自動運転などスマートドライブ関連銘柄も急落。地平線(9660/HK)が6.6%安、禾賽科技(2525/HK)が5.9%安、速騰聚創科技(2498/HK)が4.6%安、知行汽車科技(蘇州)(1274/HK)が4.0%安で引けた。
 非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターもさえない。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.5%安、江西銅業(358/HK)が4.4%安、中国西部水泥(2233/HK)が5.2%安、中国建材(3323/HK)が3.1%安、鞍鋼(347/HK)が4.0%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.9%安で前場取引を終えた。
 本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.00%安の3877.20ポイントで前場の取引を終了した。ハイテクが安い。消費関連、自動車、医薬、インフラ関連、素材なども売られた。半面、銀行は高い。エネルギー、公益、運輸も買われた。


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