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2025/09/17 17:37 NEW!!

香港大引:ハンセン1.8%高で反発、SMICが最高値更新 無料記事

 17日の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比469.88ポイント(1.78%)高の26908.39ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が210.38ポイント(2.24%)高の9596.77ポイントと4日続伸した。ハンセン指数は2021年7月以来、約4年2カ月ぶりの高値水準を回復している。売買代金は3602億8360万香港ドル(約6兆7913億円)に拡大した(16日は2940億6910万香港ドル)。
 中国の政策に対する期待感が相場を支える流れ。商務部など9部門は16日、景気対策の一環として「サービス消費拡大に関する若干の政策措置」を連名で発表し、消費の喚起と内需の拡大を図る方針を明らかにした。対象はインターネットや文化など複数分野にわたっている。当局はこのところ、消費刺激、過当競争是正など景気対策を相次ぎ発表。今年の経済成長目標「5.0%前後」達成のため、景気支援のスタンスを強めているとの見方が広がっている。(亜州リサーチ編集部)
 テック銘柄が相場を主導。ハンセン指数の構成銘柄では、中国インターネット検索最大手の百度集団(9888/HK)が15.7%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が7.1%高、中国電子商取引(EC)最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ:9988/HK)が5.3%高と上げが目立った。ハンセン科技(テック)指数は4.2%高と他の指数をアウトパフォームしている。SMICに関しては、中国政府が人工知能(AI)向けなどハイエンド半導体の国産化に注力していることも支援材料。また、外電が16日、消息筋情報として伝えたところによると、SMICは中国初の国産先端半導体製造装置で試験生産を始動したもようだ。SMICは上場来高値を更新している。
 セクター別では、EV(電気自動車)関連が高い。蔚来集団(9866/HK)が11.5%、理想汽車(2015/HK)が4.4%、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.6%ずつ上昇した。そのほか、リチウムや動力電池の関連銘柄も買われ、寧徳時代新能源科技(CATL:3750/HK)が5.3%高、中創新航科技(CALB:3931/HK)が4.8%高、江西カン鋒リ業集団(1772/HK)が3.0%高で取引を終えている。CATLは上場来高値を更新した。
 クラウドやAI技術の銘柄群も物色される。金山雲HD(3896/HK)が9.8%高、微盟集団(2013/HK)が5.5%高、商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が15.8%高、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が6.1%高と値を上げた。
 旅行関連セクターも急伸。中国南方航空(1055/HK)が7.5%高、中国国際航空(753/HK)が6.1%高、中国東方航空(670/HK)が4.9%高、専業旅運(1235/HK)が10.3%高、香港中旅国際投資(308/HK)が7.2%高で引けた。10月の国慶節連休が視野に入る中、旅行需要の拡大が期待されている。また、「サービス消費拡大に関する若干の政策措置」の中では、学生の休暇制度を改善し、観光などのサービス消費時間を増やす方針も示された。
 半面、産金セクターはさえない。霊宝黄金(3330/HK)が4.9%、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が4.5%、山東黄金鉱業(1787/HK)が3.5%、招金鉱業(1818/HK)が2.9%ずつ下落した。
 本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.37%高の3876.34ポイントで取引を終了した。ハイテクが高い。インフラ建設、自動車、不動産、証券、運輸、公益なども買われた。半面、銀行・保険は安い。消費関連、医薬、資源・素材も売られた。



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