/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル 亜州リサーチ公式X 亜州リサーチ公式Instagram

2025/10/20 13:26 NEW!!

香港前場:ハンセン2.4%高で3日ぶり反発、上海総合は0.7%上昇 無料記事

 週明け20日前場の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比607.88ポイント(2.41%)高の25854.98ポイントと3日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も221.26ポイント(2.46%)高の9233.23ポイントと反発した。売買代金は1454億1960万香港ドルとなっている(17日前場は1531億7180万香港ドル)。
 投資家心理が上向く流れ。米中は首脳会談に向け通商上の規制で応酬し、駆け引きが続いているが、関係改善に向けた動きも見え始めている。トランプ米大統領は17日、米メディアのインタビューで、中国に対する100%の追加関税は持続可能ではないと明言し、10月末に韓国で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)にあわせた米中首脳会談を行うと改めて表明した。
 一方、取引時間中に公表された中国指標では、注目の7〜9月期GDP成長率が前年同期比4.8%増と市場予想(4.7%)をやや上回ったが、前四半期(4〜6月)の実績(5.2%)を下回った。そのほか、9月の鉱工業生産は大幅に上振れたものの、小売売上高は前月実績を下回り、1〜9月の都市部・固定資産投資は予想に反し縮小。1〜9月の不動産開発投資は13.9%減と縮小傾向が続いた。中国経済の鈍化懸念が強まる中、当局は今年の成長率目標「5.0%前後」を達成させるため、追加の経済対策を打ち出すとの見方が改めて広がっている。中国共産党は20〜23日にかけ、第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)を開き、来年から始まる第15次5カ年計画(2026〜30年)について議論する予定。内需拡大などが主要テーマになるとみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国オンラインゲーム大手の網易(ネットイース:9999/HK)が5.5%高、マカオ・カジノの金沙中国(1928/HK)が5.4%高、電子商取引(EC)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ:9988/HK)が5.0%高と上げが目立った。ネットイースやアリババなどテック銘柄に買いが先行する中、ハンセン科技(テック)指数は3.2%高と他の主要指数をアウトパフォームしている。
 セクター別では、半導体が高い。上海復旦微電子集団(1385/HK)が6.5%、蘇州貝克微電子(2149/HK)が5.1%、華虹半導体(1347/HK)が4.6%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.3%ずつ上昇した。
 新興EV(電気自動車)関連もしっかり。浙江零ホウ科技(9863/HK)が7.5%高、蔚来集団(9866/HK)が4.5%高、小鵬汽車(9868/HK)が3.2%高で引けた。そのほか、自動運転やライダー(LiDAR)などスマートドライブ関連銘柄も物色され、知行汽車科技(蘇州)(1274/HK)が4.7%高、禾賽科技(2525/HK)が4.2%高と値を上げている。
 半面、産金や金製品の銘柄群はさえない。赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が5.4%、山東黄金鉱業(1787/HK)が4.5%、紫金黄金国際(2259/HK)が3.3%、六福集団(590/HK)が2.8%、周大福珠宝(1929/HK)が1.6%ずつ下落した。周大福が報告した7〜9月期の営業実績では、売上高が4.1%増加し、6四半期ぶりのプラス成長となったが、これを好感した買いは限定されている。
 本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.69%高の3866.09ポイントで前場の取引を終了した。ハイテクが高い。エネルギー、消費、自動車、不動産、インフラ関連、医薬、空運、保険・証券なども買われた。半面、銀行は安い。素材、公益も売られた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース