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2025/12/29 09:00 NEW!!

しっかりか、中国経済対策の期待感が支えに 無料記事

◆連休明け29日の香港マーケットは、中国経済対策の期待感でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。クリスマス連休明けとなった26日の米株市場は、主要指標のNYダウが6日ぶりに反落したが、下落率は0.04%にとどまる。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も6日ぶりに反落したものの、下落率は0.08%安と小幅だった。NYダウは24日に史上最高値を更新したとあって、利益確定売りが優勢となったが、人工知能(AI)ブームが再来したとの期待は大きく、半導体株の一角などは買われている。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は0.05%高と小幅ながら7日続伸した。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.7%高と反発している。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が6.2%高、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が3.9%高、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が3.9%高と上げが目立った。
 内部環境もそれほど悪くない。中国経済を巡る不透明感はくすぶっているが、同時に、経済対策の期待感も高まっている。27日に公表された11月の工業企業利益は前年同月比13.1%減となり、前月の5.5%減から大幅に下げが拡大。減少幅は1年ぶりの大きさだった。一方、31日に国家統計局などによる12月の製造業PMIと非製造業PMI、民間が集計する12月のRatingDog中国サービス業PMIが公表される予定。いずれも前月に続き景況判断の境目となる50を割り込む見通しだ。こうした中、当局は景気対策を重視するスタンスを継続している。中国財政部は28日、週末に開いた全国財政工作会議の発表資料を公開し、「より積極的な財政政策を実施する方針」を改めて示した。それより先、中国人民銀行(中央銀行)は24日、「適度な金融緩和」を維持する方針を改めて強調している。市場では、早ければ年明け1月にも預金準備率や政策金利が引き下げられるとの見方も広がる状況だ。
 なお今週は、31日が年末で香港市場が半日立ち会い(本土市場は通常取引)。年始は香港が1月1日に休場、本土が1〜2日に休場となる。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。中国の景気不安は依然としてくすぶっているが、経済対策の期待感も根強い。2026年の相場好調を見込む関係者も多く、政策で恩恵を受けやすい銘柄が物色されよう。ただ、年末で市場参加者も減少し、積極的な売買が手控えられる可能性もある。


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