2025/10/22 08:47 NEW!!
上値の重い展開か、米中関係に不透明感 
◆22日の香港マーケットは、米中関係を巡る不透明感で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はやや不透明。米中関係を巡るトランプ米大統領の駆け引き発言がネガティブだ。トランプ氏は21日、中国の習近平・国家主席との関係は良好で、次回会談で良いディール(通商取引)が結べると予想していると述べながらも、中国との貿易関係は不公平だったと強調。予定している首脳会談が実現しない可能性にも言及している。前日までは、通商問題で応酬を続けている米中関係が緩和に向かうとの見方が優勢だっただけに、水を差された格好だ。
20日の米株市場はまちまち。好決算銘柄の物色で主要指標のNYダウが前日比0.5%高と3日続伸し、今月3日以来となる史上最高値を更新した。7〜9月期決算が上振れたスリーエムが7.7%高、コカ・コーラが4.1%高と値を上げている。一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と3日ぶり反落。米中関係の改善期待が薄れる中、半導体株の一角が売りに押された。半導体大手TI(テキサス・インスツルメンツ)が時間外取引で急落。10〜12月期の業績見通しが予想に届かず失望売りが広がった。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)が1.0%安と反落している。主要な香港との重複上場銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が3.9%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が3.8%安、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が2.8%安と下げが目立った。
一方、内部環境はそれほど悪くない。直近で公表された中国経済指標が景気鈍化を示唆する内容だったため、市場では、当局が今年の成長率目標「5.0%前後」達成のため追加の景気支援策を打ち出すとの観測が高まっている。また、中国共産党が来年から始まる第15次5カ年計画(2026〜30年)について議論する第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)は20日にスタートし、あす23日に終了する予定。内需拡大などが主要テーマになるとみられている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米中関係の改善期待がやや後退したことで、投資家の慎重スタンスが高まろう。ただ、中国の政策に対する期待感が根強いこともあり、下値を叩くような売りはなさそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はやや不透明。米中関係を巡るトランプ米大統領の駆け引き発言がネガティブだ。トランプ氏は21日、中国の習近平・国家主席との関係は良好で、次回会談で良いディール(通商取引)が結べると予想していると述べながらも、中国との貿易関係は不公平だったと強調。予定している首脳会談が実現しない可能性にも言及している。前日までは、通商問題で応酬を続けている米中関係が緩和に向かうとの見方が優勢だっただけに、水を差された格好だ。
20日の米株市場はまちまち。好決算銘柄の物色で主要指標のNYダウが前日比0.5%高と3日続伸し、今月3日以来となる史上最高値を更新した。7〜9月期決算が上振れたスリーエムが7.7%高、コカ・コーラが4.1%高と値を上げている。一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と3日ぶり反落。米中関係の改善期待が薄れる中、半導体株の一角が売りに押された。半導体大手TI(テキサス・インスツルメンツ)が時間外取引で急落。10〜12月期の業績見通しが予想に届かず失望売りが広がった。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)が1.0%安と反落している。主要な香港との重複上場銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が3.9%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が3.8%安、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が2.8%安と下げが目立った。
一方、内部環境はそれほど悪くない。直近で公表された中国経済指標が景気鈍化を示唆する内容だったため、市場では、当局が今年の成長率目標「5.0%前後」達成のため追加の景気支援策を打ち出すとの観測が高まっている。また、中国共産党が来年から始まる第15次5カ年計画(2026〜30年)について議論する第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)は20日にスタートし、あす23日に終了する予定。内需拡大などが主要テーマになるとみられている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米中関係の改善期待がやや後退したことで、投資家の慎重スタンスが高まろう。ただ、中国の政策に対する期待感が根強いこともあり、下値を叩くような売りはなさそうだ。
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