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2025/10/28 08:59 NEW!!

買い継続か、海外株高が追い風に 無料記事

◆28日の香港マーケットは、海外株高で買い継続か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。27日の欧米市場では、米中貿易協議の進展や米追加利下げ見通しなどを手がかりに、主要株価指数が軒並み上昇した。欧州市場では英FTSE100が前営業日比で0.1%上昇し3営業日連続で史上最高値を更新。ストックス欧州600指数も0.2%上昇し、3営業日連続で最高値を切り上げている。米株市場では、主要指標のNYダウが0.7%高と3日続伸し、前週末に続き最高値を塗り替えた。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.9%高と3日続伸し、2営業日連続で最高値を更新している。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.6%高と3日続伸している。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が6.5%高、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が4.8%高、禾賽科技(ヘサイ・グループ:HSAI/NASDAQ、2525/HK)が4.7%高と上げが目立った。
 米中は25〜26日に閣僚級の貿易協議をマレーシアで開き、30日にAPEC(アジア太平洋経済協力会議)にあわせて開催されるトランプ米大統領と中国の習近平・国家主席の直接会談に向けた「枠組み」をまとめた。27日には中国の王毅・外交部長とルビオ米国務長官が電話会談を行い、米中首脳会議の地ならしをしている。また、米物価指標の下振れなどを背景に、米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げをするとの観測も強まる状況だ。FRBは28〜29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、29日(日本時間30日未明)に政策金利などを発表する。
 内部環境も安定的。中国経済対策の期待感が継続している。中国共産党が開いた第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)は23日に閉幕し、来年から始まる第15次5カ年計画(2026〜30年)の基本方針が決定された。今月末には、2026年の経済方針を決定する中央政治局会議が予定されている。製造業の業績成長もプラス。国家統計局は27日、9月の工業企業利益が前年同月比21.6%増と2カ月連続で大幅に増加し、2023年11月以来の伸びとなったと報告した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い継続か。米中貿易協議の進展や、米追加利下げ見通しなどを手がかりに、昨夜の欧米株が上昇した流れを継ぎそうだ。また、外国為替市場で対米ドルの人民元高が進行していることも好材料。中国人民銀行(中央銀行)は27日、人民元の対米ドル基準値を2日連続で元高方向に設定した。基準値としては約1年ぶりの高水準。中国本土への資金還流が期待されている。
 一方、香港では主要な中国企業の四半期決算報告がピークを迎えている。きょう28日は中国平安保険(2318/HK)や江西銅業(358/HK)、万洲国際(288/HK)、ASMPT(522/HK)、華能国際電力(902/HK)、北京汽車(1958/HK)、中国銀行(3988/HK)、中銀香港(2388/HK)、江西カン鋒リ業集団(1772/HK)、第一トラクター(38/HK)、HSBC(5/HK)、中興通訊(763/HK)、あす29日は中海油田服務(2883/HK)や中国石油化工(386/HK)、百威亜太HD(1876/HK)、龍源電力集団(916/HK)、招商銀行(3968/HK)などだ。
 なお、香港市場はあす29日、重陽節で祝日のため休場(本土市場は通常取引)。30日に取引再開する。


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