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2025/09/09 08:54

しっかりか、投資家心理が改善 無料記事

◆9日の香港マーケットは、投資家心理の改善でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややポジティブ。米利下げ観測を背景に、米長期金利の低下基調が続いている。米雇用統計が大幅に下振れる中、米連邦準備理事会(FRB)は来週(17〜18日)の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ再開をすることが確実視される状況。一部の市場関係者は、利下げ率が通常の0.25%ではなく0.5%になると分析した。8日の米債券市場では、長期金利の指標となる10年債利回りの低下が続き(債券価格は4日続伸)、今年4月上旬に付けた今年最低水準に接近している。
 8日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.25%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.45%とそろって反発。ナスダック指数は約4週ぶりに史上最高値を更新した。米景気懸念は依然としてくすぶるものの、米金利の低下が経済や相場を支えると期待されている。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.1%高と続伸している。主要な香港との重複上場銘柄では、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が6.6%高、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が4.5%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が4.2%高と上げが目立った。
 内部環境も悪くない。8日公表された8月の中国貿易統計で、米ドル建て輸出入の伸びが予想以上に前月から縮小するなど、中国景気の鈍化が警戒される中、当局は追加の支援策を打ち出すとの見方が広がっている。8日に始まった全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会会議の決定内容については、最終日(12日)に国営メディアが詳細を報じるのが通例。経済対策に対する期待も高まる状況だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。米長期金利の低下や中国の政策期待で投資家心理が改善している。ただ、本土市場の信用取引残高は先週、過去最大を記録。当局が相場の過熱を抑えるため、規制措置を検討していることには注意したい。


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