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2025/10/09 08:56

しっかりか、米ハイテク株高が支えに 無料記事

◆9日の香港マーケットは、米ハイテク株高を追い風にしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は悪くない。米ハイテク株高がプラス材料だ。人工知能(AI)産業拡大が改めて意識される中、8日の米株市場では、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が前日比1.1%高と反発し、2日ぶりに史上最高値を更新。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数も0.5%高と反発し、最高値を切り上げた。ほか、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は3.4%上昇し、最高値を更新。主要指標のNYダウは3日続落したが、下げ幅は1.20米ドルにとどまっている。米GPU大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)がメディア出演し、AI開発が加速度的に進み、演算処理需要がここ半年で大幅に拡大したなどと述べた。また、米実業家イーロン・マスク氏が手がけるAI開発企業xAI(エックスエーアイ)が200億米ドルを資金調達し、エヌビディア製半導体の購入に充てると報じられている。前日は米IT大手オラクルのクラウド事業に収益性の疑念があると指摘され、AI関連銘柄に売りが広がっていたが、この日は一転、買い戻しが相次いだ。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.9%高と反発している。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が4.7%高、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が2.2%高、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が1.4%高と上げが目立った。
 一方、中国本土ではきょう9日、国慶節・中秋節の大型連休(1〜8日)明けで、本土市場が7営業日ぶりに取引再開する。その間に香港市場では、主要指標のハンセン指数が香港休場明けの2日に431.56ポイントと急伸したものの、その後は下げが続き、前日までの累計では26.1ポイント安と小幅にマイナスだった。
 なお、中国では来週にかけ、9月の重要経済指標の発表が相次ぐ。13日に貿易統計、15日に物価統計、金融統計も15日までに予定されている。
 こうした中、本日の香港マーケットは全体としてしっかりか。米政府機関の一部閉鎖が長期化するとの不安や、中国の指標発表など気がかり材料はあるが、米ハイテク株高が投資家心理を上向かせよう。取引再開する本土株も関しても、特段の悪材料が見られない中で堅調にスタートしそうだ。


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