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2020/06/16 08:30

買い先行か、米株高を好感 無料記事

◆16日の香港マーケットは、米株高を好感した買いが先行する流れか。
 外部環境はややポジティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.6%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.4%高とそろって続伸した。米金融当局の景気支援スタンスが好感される。米連邦準備委員会(FRB)は15日、「セカンダリーマーケット・コーポレートクレジットファシリティー(SMCCF)」を通じ、従来の上場投資信託(ETF)に加え、個別企業の社債購入を開始すると発表した。FRBはあわせて、中小・中堅企業向けの「メインストリート融資制度(MSLP)」を始動し、資本市場で資金調達できない企業に対する融資を実行したことも明らかにしている。中国や米国で新型コロナウイルス感染が再び増加したことを嫌気した売りが先行したものの、FRBの潤沢な資金供給で経済が持ち直すと改めて期待され、指数は中盤からプラスに転じた。
 一方、15日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が1.0%安と4日続落。新型コロナ感染拡大の「第2波」が警戒された。北京市政府は14日の記者会見で、新たに44人の新型コロナ感染を確認したと報告し、「非常時に入った」と宣言。集団感染となった発生源の市場は閉鎖され、近隣の学校は休校、外出制限も実施されている。北京市では2カ月近く新規感染が確認されていなかった。中国経済の回復腰折れも懸念。取引時間中に公表された今年5月の経済統計では、小売売上高や鉱工業生産が前月からやや改善したものの、予想ほどではなかった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。昨夜の米株高を好感した買いが先行しそうだ。米金融当局が企業支援スタンスを強めるなか、中国の経済対策に対する期待感も改めて広がろう。



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