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2025/10/14 16:46 NEW!!

中国大引:上海総合0.6%安で3日続落、科創板指数は4.3%下落 無料記事

 14日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比24.27ポイント(0.62%)安の3865.23ポイントと3日続落した。
 投資家心理が悪化する流れ。米中対立の警戒感が強まっている。米政府が法令違反があったとして中国造船業の調査に乗り出したことに関し、中国商務部は14日、それに協力したことを理由に韓国造船大手の米子会社に中国との取引を禁じる制裁を発表した。ほか、英メディアが日本時間14日午後報じたところによると、ベッセント米財務長官は中国がレアアース(希土類)の輸出規制を厳格化したことに関し、世界のサプライチェーン(供給網)が混乱し、世界経済に打撃を与えたと非難している。中国指標も気がかり。あす発表される9月の中国物価統計を見極めたいとするスタンスも、買いを手控えさせる一因となった。消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)はそれぞれ、マイナスが続くと予想されている。デフレ脱却の兆しがみられるかが焦点だ。指数は中盤からマイナスに転じ、引けにかけて下げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、ハイテクの下げが目立つ。携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)の聞泰科技(600745/SH)が10.0%(ストップ)安、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が8.0%安、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が6.5%安、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が5.9%安、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が5.7%安で引けた。聞泰科技に関しては、オランダの半導体子会社ネクスペリアの資産や特許が、オランダ政府の命令によって9月30日に凍結されたことが引き続き売り材料視している。聞泰科技は9日から株式売買を一時停止していたが、13日に取引を再開。13日の株価はストップ安を付けていた。ほか、ハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」では、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:688981/SH)が6.8%安。主要50銘柄で構成される「上証科創板50成分指数(Star50)」が4.3%安と他の指数をアンダーパフォームした。
 医薬株も安い。江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が4.0%、薬明康徳(603259/SH)が3.8%、浙江華海薬業(600521/SH)が3.7%、上海復星医薬集団(600196/SH)が2.0%、昭衍新薬(603127/SH)が1.9%ずつ下落した。素材株、自動車株、インフラ関連株、不動産株、証券株なども売られている。
 半面、銀行・保険株はしっかり。招商銀行(600036/SH)が2.9%高、中国工商銀行(601398/SH)と中国農業銀行(601288/SH)がそろって3.2%高、中国平安保険(601318/SH)が2.5%高、中国人寿保険(601628/SH)が2.1%高で引けた。エネルギー株、運輸株、公益株、消費関連株の一角も買われている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.48ポイント(0.56%)安の260.69ポイント、深センB株指数が8.26ポイント(0.61%)安の1346.64ポイントで終了した。

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