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2025/11/20 17:39

香港大引:ハンセン0.02%高で5日ぶり小反発、中国の不動産・銀行に買い 無料記事

 20日の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比4.92ポイント(0.02%)高の25835.57ポイントと5日ぶりに小反発する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は7.70ポイント(0.08%)安の9143.34ポイントと小幅ながら5日続落した。売買代金は2451億3570万香港ドル(約4兆9566億円)に拡大している(19日は2114億2640万香港ドル)。
 好悪材料が入り混じる中で方向感を欠く流れ。中国当局の不動産市場支援スタンスなどが支えとなる一方、米金融政策の不透明感が重しとなっている。香港メディアが20日報じたところによると、広東省仏山市の住宅都市農村建設管理局など8部門はこのほど、不動産市場に関する12項目の新措置を発表した。一連の措置を通じ、住宅市況の改善を図る狙い。また、同日の外電によると、中国の住宅関連当局は、不動産ローン補助金支給など新たな不動産市場支援の政策パッケージを検討しているという。
 一方、米追加利下げ先送りの見方が強まる中、金融政策で米国に追随する香港でも緩和期待が後退した。米連邦準備理事会(FRB)が19日公開した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(10月開催分)によって、大半のメンバーが次回会合(12月)での金利据え置きが適切と判断していたことが判明している。また、米中金利差を念頭に、中国の緩和余地が縮小するとの見方が広がったこともマイナスだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が5.4%高、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が4.0%高、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が2.5%高と上げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が高い。華潤置地のほか、融創中国HD(1918/HK)が6.0%、万科企業(2202/HK)が3.7%、碧桂園HD(2007/HK)が3.1%、中国金茂HD(817/HK)が2.8%ずつ上昇した。
 中国の銀行セクターもしっかり。中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が2.2%高、中国銀行(3988/HK)が1.9%高、中国工商銀行(1398/HK)が1.2%高、中国建設銀行(939/HK)が1.1%高で取引を終えた。
 半面、新興EV(電気自動車)関連は安い。浙江零ホウ科技(9863/HK)が5.9%、小鵬汽車(9868/HK)が4.5%、蔚来集団(9866/HK)が3.2%、小米集団(1810/HK)が2.9%ずつ下落した。ほか、ライダー(LiDAR)や自動運転システムなどスマートドライブ関連銘柄も売られる。禾賽科技(2525/HK)が6.4%安、小馬智行(ポニーAI:2026/HK)が2.6%安、速騰聚創科技(2498/HK)が1.3%安で引けた。
 リチウム採掘や動力電池の銘柄群もさえない。寧徳時代新能源科技(CATL:3750/HK)が5.7%安、中創新航科技(3931/HK)が3.1%安、江西カン鋒リ業集団(1772/HK)が1.9%安、天斉リ業(9696/HK)が1.8%安と値を下げた。
 本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.40%安の3931.05ポイントで取引を終了した。自動車が安い。半導体、軍需産業、資源・素材、消費関連、医薬なども売られた。半面、不動産は高い。銀行も買われた。



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