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2019/08/20 13:27

香港前場:ハンセン0.01%高で5日続伸、上海総合は0.07%上昇 無料記事

 20日前場の香港マーケットは小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比2.24ポイント(0.01%)高の26294.08ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も50.97ポイント(0.50%)高の10160.12ポイントとそろって5日続伸した。半日の売買代金は445億7300万香港ドルとなっている(19日前場は515億9200万香港ドル)。
 景気先行きの過度な警戒感が後退する流れ。中国や欧米各国で金融や財政を通じた景気下支え策が打ち出される――との思惑が強まっている。ただ、上値は限定的。米中対立の警戒感がくすぶっている。米商務省は19日、米企業に中国通信機器メーカー華為技術(ファーウェイ)との一部取引を認める措置を延長すると発表したが、トランプ米大統領が6月末に示唆した規制緩和は認めなかった。そのうえで、華為の関連会社46社をエンティティリスト(米国からの輸出を規制する対象企業)に追加している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が10.8%高と大幅続伸。同社は19日、中間期の25%増益を報告した。ブローカー各社は、そろって同社の株価見通しを引き上げている。
 業種別では、ゼネコンや建材のインフラ建設が高い。中国鉄建(1186/HK)が2.5%、中国建築国際集団(3311/HK)が2.1%、中国建材(3323/HK)が3.0%、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)が2.7%、華潤水泥HD(1313/HK)が2.3%ずつ値を上げた。政策支援の動きが期待されている。20日付の外電では、「中国当局は地方政府によるインフラ投資を目的とした特別債の発行枠について、増額の容認を検討中」と関係者の話として報じた。
 食品・飲料や酒造、スポーツ衣料など消費関連セクターの一角もしっかり。統一企業中国HD(220/HK)が3.5%高、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が2.8%高、中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.0%高、華潤ビールHD(291/HK)が2.8%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が4.8%高、李寧(リーニン:2331/HK)が3.6%高で引けた。国家発展改革委員会は16日、制度改革などを通じて可処分所得を増加させると表明している。消費の拡大を優先する構えだ。
 半面、中国銀行セクターはさえない。中国工商銀行(1398/HK)が1.2%安、中国建設銀行(939/HK)が0.7%安、中信銀行(CITICバンク:998/HK)が0.5%安、交通銀行(3328/HK)が0.4%安、中国銀行(3988/HK)が0.3%安と下落した。中国人民銀行(中央銀行)が金利の市場化改革を進めるなか、金利低下による利ザヤ縮小が懸念されている。人民銀が午前9時30分(日本時間午前10時30分)に公表した新たな指標となる金利は、前日と比較して0.06ポイント低下した。
 一方、本土マーケットは5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%高の2885.17ポイントで前場の取引を終えた。インフラ関連株が高い。医薬品株、不動産株、素材株なども買われた。半面、金融株は安い。ハイテク株、空運株、自動車株の一角も売られた。


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