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2019/07/29 09:00

米ハイテク株高で買い先行か、米中協議見極めで上値の重さも 無料記事

◆週明け29日の香港マーケットは、米ハイテク株高を好感し買い先行しそうだが、米中協議の見極めで上値は限定的か。
 外部環境は安定的。先週末の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.2%高と3日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.1%高と反発した。ナスダック指数は史上最高値を更新。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500種指数も反発し、2日ぶりに最高値を切り上げている。4〜6月期米GDP成長率が予想を上回り、米景気減速への過度な懸念が薄らいだ。大型ハイテク株の好決算も相場を押し上げた。予想を上回る増収増益だったアルファベット(グーグル)は9.6%高、決算内容が好感されたツイッターは8.9%高と急伸している。
 一方、26日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.2%高と4日続伸。米中摩擦の緩和期待が引き続き相場の支えとなった。閣僚級の米中貿易交渉は、30日と31日に中国・上海で開催される。また、中国共産党中央政治局会議が近く開催されるとみられるなか、追加の景気テコ入れ策が打ち出されるとの思惑も広がった。
 米中貿易問題を巡っては、中国国営メディアが28日、中国企業が米農産品の輸入を進めていると報道。米中協議を前に、中国側は対立緩和のスタンスを示している。一方、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は米メディアのインタビューで26日、「米中両国の関係は良好だが、まだ合意には達していない」とコメントした。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは買い先行も全体としては上値の重い展開か。前述したように、好決算を受けた米ハイテク株の急伸が好感されそうだ。ただ、米中協議の開催を前に、結果を見極めたいとするスタンスが強まれば買い手控え要因となる。また、香港では、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に端を発したデモが週末27日と28日に再度実施された。収束の気配がみえないことも香港系銘柄の逆風となろう。


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