/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/10/15 09:03

上値の重い展開か、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆15日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じるなかで上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.6%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%安とそろって続落した。米経済対策の成立遅れを懸念。米追加経済対策を巡り与野党は協議を継続しているが、両者の経済対策案には乖離が大きく、成立の見通しはたっていない。ムニューシン米財務長官は「景気対策の取りまとめに努力をしている」としながらも、「大統領選前に何らかの合意に達することは難しい」との認識を示したと伝わった。また、欧州や米国で新型コロナウイルス感染が再び拡大していることもマイナス。フランスのマクロン大統領は14日、感染拡大を抑えるため、首都パリなど9都市を対象に夜間外出禁止令を出す方針を明らかにした。
 一方、14日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.6%安と4日ぶりに反落した。売り圧力を意識。上海総合指数は前日までの3日続伸で、約1カ月半ぶりの高値水準を回復していた。域外マネーの流入縮小も懸念。中国・香港間の相互取引スキームを通じた14日の売買では、香港経由の本土株売買が再び売り越しに転じた。
 習近平・国家主席は14日午前、「深セン経済特区」設立の40周年記念式典で演説。「深セン経済特区は驚異的な発展を遂げたと称賛したうえで、改革・開放を止めることはない」などと強調した。ただ、演説の材料は前日までの相場に織り込まれているとの見方もあり、これを好感する買いが限定されている。
 なお本日は、取引時間中(日本時間10時30分ごろ)に9月の中国物価統計が発表される予定。前日引け後の公表された同月の金融統計では、新規融資やマネーサプライが予想を上回った。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国金融統計の上振れは好材料となるものの、外部環境の不透明感が嫌気されそうだ。朝方公表される物価統計の内容に注目したい。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース