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2021/02/24 09:09

売り買い交錯か、選別物色が継続 無料記事

◆24日の香港マーケットは、選別物色で売り買いが交錯する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には好悪材料が入り混じる。まず、米金融緩和の長期化観測はプラスだ。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日、「米経済は雇用と物価の目標達成には程遠い」と上院銀行委員会で証言。現行の緩和的な金融政策継続を改めて示唆した。また、新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいることなどを背景に、経済活動正常化の期待も大きい。金融やエネルギー、サービス関連の銘柄などが物色された。他方、米金利の高止まりはマイナス。ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース株(成長株)には売りが継続した。米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と続伸する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.5%安と続落している。
 中国国内の環境も悪材料と好材料が交錯。悪材料としては、金利上昇が挙げられる。23日に公表された人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)の翌日物は、前日の1.512%から1.984%に上向き、2日続けて上昇している。また、香港メディアが23日報じたところによれば、中国で住宅ローン金利が上昇に転じた。足もとで不動産市場が活況を示す中、地方政府は不動産バブルへの警戒感を強めているとも伝わっている。半面、経済正常化期待が高まっていることは好材料だ。新型コロナウイルスを巡っては、中国全土で感染リスクレベル「中」「高」の地域がゼロとなった。ワクチン接種も進む。中国本土に続き、マカオでは22日に一般市民の接種が始まり、香港では医療従事者などの優先接種が26日にスタートする。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。上述したように、金利上昇が不動産株やハイテク株などの逆風になる。一方、経済活動再開はコロナ禍で売り込まれていた銘柄群には追い風だ。
 なお本日は、香港交易所(388/HK)や東亜銀行(23/HK)、あす25日は銀河娯楽集団(27/HK)や網易(9999/HK)、百威亜太HD(1876/HK)などが期末決算を公表する。業績動向を見極めたいとするスタンスも強まろう。


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