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2020/11/09 09:06

しっかりか、米中関係の改善に期待感 無料記事

◆週明け9日の香港マーケットは、米中関係の改善期待でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はそれほど悪くない。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.24%安と5日ぶりに反落したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.04%高と小幅ながら5日続伸し、約2カ月ぶりの高値水準を回復した。NYダウは前日までの上昇ピッチが急だったこともあり、週末を控え売り圧力が意識された。また、米国で5日、新型コロナウイルスの1日当たり感染者数が初めて12万人を突破するなど、感染拡大に歯止めがかからないことも不安材料となっている。半面、米労働市場の回復傾向はプラス。この日公表された10月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想を上回り、前月分が上方修正された。失業率も低下している。
 他方、3日開票された米大統領選を巡っては、野党・民主党のバイデン前副大統領が7日、「勝利宣言」を行った。現職のトランプ氏は敗北を認めていないものの、バイデン氏が第46代大統領に就任することは確実視されている。政治混迷の不安はひとまず薄らいだ。日本時間9日朝方、時間外取引のNYダウ先物は急反発で推移している。
 一方、6日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.24%安と5日ぶり反落。上海総合指数が前日まで4日続伸するなか、利益確定の売りに押された。ただ、大きく売り込む動きはみられない。指数はプラス圏で推移する場面もあった。人民元高の進行を背景に、資金流入期待が強まっている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。バイデン氏の米大統領就任がほぼ確定する中、両国関係の改善を期待した買いが先行しそうだ。また、人民元高のプラス面もクローズアップされる可能性もあろう。対米ドルの人民元相場は急速に元高が進んでいる。
 なお、先週末7日に公表された10月の貿易統計では、人民元ベースで輸出が市場予想を上振れる一方、輸入は下振れた。


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