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2020/12/07 09:03

方向感を欠く展開か、中国貿易統計を見極め 無料記事

◆週明け7日の香港マーケットは、中国貿易統計をにらみながらの展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.8%高と4日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.7%高と続伸した。それぞれ史上最高値を更新している。米追加経済対策の期待感が持続し、投資家のリスク選好スタンスを強めさせた。民主党のペロシ下院議長は4日、新型コロナウイルス流行に対処する経済対策法案を巡る与野党協議に関し、「合意の機運が高まっている」との認識を示している。雇用統計の下振れも追加経済対策の早期成立につながるとの見方につながった。この日公表された11月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比24万5000人増にとどまり、予想(46万人増)を大幅に下回っている。また、前月分は下方修正された。
 一方、4日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.1%高と3日ぶり反発。中国景気の持ち直しが改めて意識された。今週初めに官民で公表された11月の製造業PMIがそろって上振れるなど、これまでに報告された経済指標は良好なものが多くみられている。ただ、米中対立の警戒感がくすぶる中、上値は限定された。
 本日は取引時間中に、今年11月の中国貿易統計が公表される予定。最新の市場コンセンサスによると、米ドル建てでは輸出と輸入がそれぞれ前月から改善する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。米株高や人民元高(オフショア人民元は約2年5カ月ぶりの元高水準)などを支えに買いが先行する可能性はあるものの、上述した貿易統計の内容が気がかりだ。結果を気にしながらの値動きとなろう。


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