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2018/07/20 08:37

売り先行か、米株安と人民元安が重荷に 無料記事

◆20日の香港マーケットは、米株安と人民元安が嫌気される展開か。
 外部環境はネガティブに傾いた。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.5%安と6日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%安と続落した。米欧の貿易摩擦が警戒される。トランプ政権が検討している完成車と部品の輸入関税に関し、実施された場合、報復措置に出ると欧州連合(EU)は警告した。トランプ米大統領は来週、EUのユンケル欧州委員長などと会談する予定。交渉次第では、報復合戦に突入すると懸念されている。また、米主要企業の決算報告が進むなか、一部企業の業績に対する失望感も相場の重し。保険大手のトラベラーズは1株利益が予想を下回り、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスの売上高は予想にとどかなかった。両銘柄が急落し、指数を押し下げている。
 中国国内の環境も不透明。19日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.5%安と5日続落した。人民元安の進行がマイナス。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を6日連続で元安方向に設定した。上海外国為替マーケットでは、再び元安の動きが加速し、約1年ぶりの水準に達している。ただ、企業業績への期待感は根強く、業績回復が見込まれる個別株には物色の矛先が向かった。
 こうした内外環境の下、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられよう。米通商政策の不透明感などを受け、昨夜の米株が売られた流れを継ぎそうだ。また、人民元安の動きが加速するなか、投資家のセンチメントも悪化している。中国企業の決算発表シーズンを間近に控え、目先は業績動向に着目した個別株物色となろう。
 本土マーケットも上値の重い展開か。前述したように、人民元安の進行がマイナス材料だ。人民銀が朝方提示する、元レートの基準値に注目が集まろう。


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