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2021/02/10 09:05

手がかり材料難で方向感を欠く展開か、中国物価統計を注視 無料記事

◆10日の香港マーケットは、手がかり材料難で方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はそれほど悪くない。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.03%安と7日ぶりに反落したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.14%高と4日続伸し、連日で史上最高値を更新している。NYダウは前日まで6日続伸し、約3週ぶりに最高値を更新したとあって、売り圧力が意識された。ただ、大きく売り込む動きはみられない。バイデン米大統領が掲げる1兆9000億米ドル規模の追加経済対策に関し、与党・民主党が単独での成立を目指していると伝わっていることが引き続き相場の支えだ。原油高もプラス。WTI原油先物は0.7%高の58.30米ドルと7日続伸した。一時は58.62米ドルに上昇し、昨年1月以来の高値を付けている。
 中国国内の環境も安定。前日公表された人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)は、翌日物が再び低下に転じた。上海商品取引所では、銅やニッケルなど主要商品の先物が軒並み上昇している。本日は取引時間中に(日本時間10時半ごろ)、今年1月の中国物価統計が公表される予定。注目される可能性もある。なお、昨日引け後に公表された1月の金融統計はまちまちの内容だった。国内金融機関の人民元建て新規融資は予想を上回って拡大したが、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びは予想を下回っている。
 こうした中、本日の本土・香港マーケットは全体として方向感を欠く展開か。原油相場の上昇や人民元高の進行(10日朝方は約2年8カ月ぶりの元高水準)など好材料はあるものの、中国発の新規材料には乏しい。物価統計を見極めながらの展開となろう。
 なお春節(旧正月)により、本土市場はあす11日から17日まで休場。香港市場は11日に半日立ち会い、12〜15日が休場となる。


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