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2020/11/06 09:16

底堅い展開か、米中関係の改善期待が支え 無料記事

◆6日の香港マーケットは、米中関係の改善期待で底堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.0%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.6%高とそろって4日続伸した(NYダウは約3週ぶりの高値)。投資家のリスク選好スタンスが続く。米大統領選・議会選が近く決着するとの見方が広がる中、米政治を巡る不透明感が薄らいだ。これまでの集計結果によれば、大統領には野党・民主党のバイデン前副大統領が選出され、米上院は共和党が過半数を獲得するとの見通し。民主党が掲げる大企業の増税やハイテク企業の規制強化は抑えられつつ、追加の経済対策が速やかに実施されると予測された。アップルやマイクロソフト、アマゾンなどに買いが継続している。また、5日まで開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、現行の金融政策を維持することが決定された。低金利が続くことで、マーケットにも資金が流入しやすいとみられている。
 一方、5日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が1.3%高と4日続伸。投資家心理が上向いている。第14次5カ年計画(2021〜25年)や2035年までの長期目標などに関する基本方針が確認されたことで、中国の政策に対する期待感が高まった。人民元高の進行も追い風。この日の上海外国為替市場では元高の動きが加速し、足元では約2年4カ月ぶりの水準で推移している。通貨高を背景に、海外マネーの流入が続くとみられた。中国・香港間の相互取引スキームを通じたこの日の売買では、香港経由の本土株売買が大幅な買い越しとなっている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。前日の上昇が急ピッチだったこともあり、売り圧力は意識されそうだが、米中関係の改善期待が相場の支えとなろう。上述したように、バイデン氏の米大統領就任が決定すれば、同氏の政策スタンスにより、ハイテク企業締め付けや米中通商対立が緩和されるとの観測が流れている。
 なお、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が5日引け後に報告した7〜9月期決算では、売上高が30.3%増加し、市場予想を上回っている。


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