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2021/05/28 08:57

底堅く推移か、内外の景気改善期待が支え 無料記事

◆28日の香港マーケットは、内外の景気改善期待で底堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は悪くない。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.41%高と続伸し、史上最高値に接近した。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.01%安と反落したが、下値を叩くような売りはみられていない。米雇用情勢の改善期待が相場を支えた。米労働省が27日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、予想以上に前週から減少し、新型コロナウイルス感染が拡大した2020年3月中旬以来の低水準を記録。コロナワクチン接種が進む中、経済活動の早期正常化で景気も上向くと楽観された。商品市況高もプラス。WTI原油先物は1.0%高と続伸し、約2年7カ月ぶりの高値を付けている。ロンドン金属取引所(LME)では、アルミや銅など主要産品の先物が軒並み上昇した。ただ、米長期金利の上昇は一部銘柄の足かせとなる。株価の割高感が意識され、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株は上値が重かった。
 中国本土の環境も良好。資金流入の期待が高まる状況だ。人民元の対米ドル相場は27日、約3年ぶりの元高水準に達した。本土・香港間の相互取引スキームを通じた売買では、本土株の買い越しが続いている。企業業績の改善も続く。全国工業企業の利益総額は今年4月、前年同月比57.0%増の7686億3000万人民元(約13兆1200億円)に伸びた。1〜4月の累計では、前年同期比2.06倍の2兆5943億5000万人民元。新型コロナウイルス流行前の19年1〜4月との比較では49.6%増、2年平均成長率は22.3%だった。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移しよう。上述したように、内外の景気改善期待が投資家心理の支えとなる。また、商品市況高も関連銘柄にとっての追い風だ。


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