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2020/08/13 09:02

方向感を欠く展開か、中国指標の発表が気がかり 無料記事

◆13日の香港マーケットは、中国指標の公表を前に方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比1.1%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.1%高と4日ぶりに反発した(NYダウは約5カ月ぶりの高値)。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数は、史上最高値に接近して終えている。新型コロナウイルスのワクチン実用化が期待されるなか、投資家心理が上向いた。ワクチンの最終臨床試験を実施している米バイオ製薬ベンチャーのモデルナは11日、ワクチン1億回分を製造・供給する契約を米政府と結んだと発表。トランプ米大統領も同日、「承認され次第、速やかに導入する」とコメントした。ワクチン実用化で、経済活動の正常化も早まると期待されている。足もとで下げの目立っていたハイテク関連に買戻しが相次ぎ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は3.4%高と急反発。5日ぶりに最高値を更新した。
 一方、12日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.6%安と続落。中国指標の落ち込みが嫌気された。中国人民銀行(中央銀行)が11日に発表した金融統計では、今年7月の国内金融機関の人民元建て新規融資が市場予想以上に前月実績から縮小している。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。昨夜の米株高は好感されそうだが、中国であす(14日)公表される7月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)の内容が気がかりだ。直近で発表された経済指標では、製造業PMIや物価統計が上振れる半面、金融統計が下振れるなどまちまち。明日の経済統計を見極めたいとするスタンスが強まった場合、買い手控え要因として意識される。
 なお昨日引け後、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が業績報告。足もとの4〜6月期決算は増収増益で、売上高、純利益ともに市場予想を上回った。


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