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2023/07/13 08:47

買い先行か、米インフレ鈍化 無料記事

◆13日の香港マーケットは、米インフレ鈍化を好感した買いが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。12日の米株市場は、米利上げ長期化観測の後退で、主要指標のNYダウが前日比0.3%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.2%高とそろって3日続伸した。ナスダック指数は昨年4月以来、約1年4カ月ぶりの高値水準を回復している。米連邦準備理事会(FRB)が金利政策で重要視するインフレ指標が鈍化。6月の米消費者物価指数(CPI)では、総合指数と食品とエネルギーを除くコア指数の伸びが予想以上に前月から縮小した。「FRBは7月で利上げを打ち止めにする」との観測が流れる中、米債券市場では、長期債利回りが大幅に低下している。金利低下で株価の割高感が薄れ、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株に買いが広がった。
 一方、中国国内では、来週にかけて経済指標の発表が相次ぐ。きょう13日に6月の貿易統計、週明け17日に第2四半期GDP成長率、6月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)、中期貸出ファシリティ(MLF)金利、20日に最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が報告される。きょうの貿易統計に関しては、米ドル建て輸出が前年同月比10.0%減(前月は7.5%減)、輸入が4.1%減(同4.5%減)で着地する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行しそうだ。上述したように、米インフレ鈍化による米金利低下が株価の押し上げ要因となる。外国為替市場で人民元高・米ドル安が進んだこともプラスだ。中国貿易統計の結果が波乱要因になる恐れはあるものの、中国経済対策の期待感が強まっているだけに、下値を叩くような売りも想定しにくい。政府系シンクタンクの社会科学院が11日に公表した報告書では、財政赤字の拡大で消費テコ入れを図るべきだと提言された。


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