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2024/02/06 08:52

しっかりか、中国の株価対策が支えに 無料記事

◆6日の香港マーケットは、中国の相場支援スタンスを支えにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。5日の米株市場は、利下げ遅れが改めて意識される中で売られる展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.7%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%安とそろって3日ぶり反落。NYダウは先週、史上最高値を連日で更新していたこともあり、利益確定売りも散見された。強い経済指標の発表が相次ぐ中、インフレ懸念が浮上し、早期利下げ観測が後退している。先週公表された雇用統計の上振れに続き、米供給管理協会(ISM)が公表した1月の非製造業景況感指数も予想を上回った。また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)理事長は4日夜に放送されたTV番組で、「拙速な利下げは危険を伴う」と発言。利下げペースは定より緩やかになる――との見方が広がった。
 中国国内の環境も厳しい。足元で公表された経済指標が弱い内容となる中、国内経済の低迷が懸念されている。5日公表された民間集計の1月・中国サービス業購買担当者指数(PMI)は予想に反し前月から下落し、先週発表された国家統計局などによる同月のPMIも予想を下回った。経済協力開発機構(OECD)が5日に報告した経済予測では、中国の成長率を23年の5.2%から24年は4.7%に減速すると予想している。
 一方、当局の相場テコ入れスタンスは持続。中国証券監督管理委員会(証監会)が先月、譲渡制限付き株式を対象に、空売り目的の貸し出しを禁止すると発表したことに続き、国内機関投資家や一部のオフショア部門を対象に、株式取引の制限を強化したもようだ。また、証監会は5日の声明で、株式担保のリスク回避に向けて対策を講じると強調している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い戻しが入る展開か。当局の相場支援スタンスに加え、このところの下落を受けた自律反発狙いの買いも期待できそうだ。前日の本土市場では、民間企業が多く上昇する深セン総合指数が3.9%安と急落し、約5年ぶりの安値水準に落ち込んでいる。


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