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2024/04/03 08:44

神経質な値動きか、米長期金利上昇が重荷 無料記事

◆3日の香港マーケットは、米長期金利の上昇で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。2日の米株市場は、米長期金利の上昇が嫌気される展開だった。主要指標のNYダウが前日比1.0%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.0%安と反落している。足元の堅調な経済指標を受けたインフレ高止まりや、米利下げの先送り観測がマイナス。米債券市場では、米10年債利回りの上昇が続き、今年の最高水準で推移した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が先週、「利下げを急ぐ必要はない」と述べたことに続き、クリーブランド連銀のメスター総裁やサンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は2日、それぞれ、年内に利下げする公算は高いとしながらも、早期の利下げには慎重なスタンスを示している。
 一方、内部環境はそれほど悪くない。官民で公表された3月の製造業PMIが上向く中、国内経済の持ち直しも期待されている。また、産業支援や相場テコ入れに向けた当局の政策に対する期待感も強まる状況だ。相場テコ入れ策については香港メディアが1日、「国家隊」と呼ばれる中国の政府系投資会社、中央匯金投資有限責任公司が2023年下半期に計525億人民元(約1兆1000億円)余りを投じ、A株の上場投資信託(ETF)を買い増していたと報じている。
 なお、中国では本日(日本時間10時45分ごろ)、12月の財新中国サービス業PMI(民間集計)が公表される。最新のコンセンサス予想では、前月の52.5と同水準で着地する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。上述したように、米長期金利の上昇が不安材料だ。米中対立の激化懸念もくすぶっている。また、香港市場はあす4日、本土市場は4〜5日が清明節で休場となることも積極的な売買を手控えさせる一因となりそうだ。もっとも、本土株には「国家隊」の買い支え期待もあり、下値を探るような売りはみられないだろう。



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