/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2024/02/05 08:47

上値の重い展開か、米中対立と米金利上昇が逆風に 無料記事

◆週明け5日の香港マーケットは、米中対立と米金利上昇で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。2日の米株市場は、好決算を発表した大型ハイテク株が大幅上昇し、投資家心理が上向く流れ。相場をけん引する展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.4%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7%高とそろって続伸。NYダウは史上最高値を連日で更新している。メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)が公表した2023年10〜12月期決算は売上高が予想を上回り、自社株買いと上場後初となる四半期配当の実施も決定した。同社株は20%高と急伸している。また、アマゾン・ドット・コムの四半期決算は売上高と営業利益が予想を上回り、株価は約8%上昇した。一方、米労働省が発表した1月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想を大幅に上回り、平均賃金の伸びも加速。利下げ時期が遅れるとの見方が広がり、米債券市場では米10年債利回りが急上昇した。その結果を受けNYダウは大きく下げる場面があったものの、程なくプラス圏に浮上。米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が勝った。
 一方、内部環境は厳しい。米中対立の影響が懸念されている。米政府が中国の一部バイオ企業と契約することを禁止する新法案を米議員が提出したことに続き、米国防総省は先ごろ、半導体メモリー大手の長江存儲科技(YMTC)など中国の半導体・人工知能(AI)関連企業10社超を「中国軍事企業リスト」に組入れた。米国事業の先行きが不安視されている。また、中国不動産業の債務問題を巡る不透明感も投資家心理を冷やす一因だ。
 なお、春節(旧正月)に伴い、本土マーケットは9〜18日、香港マーケットは9日が半日立ち会いとなり、13日まで休場となる。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米ハイテク株高はプラスだが、米中対立や米金利上昇が逆風となる。また、対米ドルの人民元安も警戒される状況だ。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース