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2024/03/25 08:59

神経質な値動きか、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆週明け25日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じる中で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は中立。22日の米株市場は、消費関連株の売りと人工知能(AI)関連株の買いが交錯する展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.8%安と5日ぶりに反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%高と5日続伸している。スポーツ用品のナイキが公表した収益見通しは予想に届かず、同社株は6.9%安と急落。消費など景気敏感株に売りが広がり、NYダウの重しとなっている。他方、AI産業に対する期待感が根強く、エヌビディアなど半導体株の一角に買いが継続し、ナスダック指数は連日で史上最高値を更新した。
 一方、内部的には不安材料がある。中でも、人民元安の進行がネガティブ材料。中国人民銀行(中央銀行)は22日、人民元レートの対米ドル基準値を3日ぶりに元安方向に設定した。上海外国為替市場では、対米ドルの人民元安が加速し、約4カ月ぶりの安値を付けている。当局が元安を容認しているとの見方が広がる中、資金流出の懸念も高まる状況だ。
 米中対立の警戒感も強まる。外電が24日報じたところによると、中国は政府機関が使用するパソコンとサーバーから米半導体大手のCPUを段階的に排除する指針を打ち出した。それに先立つ21日、米当局は、米国の制裁対象となっている華為技術(ファーウェイ)に半導体を供給するため、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が米国の法律に違反した可能性があるとの見解を示している。ほか、米超党派議員は20日、米国のインデックスファンドに対し、中国の株価指数に連動する一部商品への投資を禁止する法案を米議会に提出した――とも伝わっている。
 なお今週は、香港上場企業の決算報告が集中。きょう25日は、昆侖能源(135/HK)や中国石油天然気(857/HK)、華潤置地(1109/HK)、イ柴動力(2338/HK)、招商銀行(3968/HK)、あす26日は、青島ビール(168/HK)の期末決算比亜迪電子(国際)(285/HK)、万洲国際(288/HK)、中国電信(728/HK)、比亜迪(1211/HK)、安踏体育用品(2020/HK)、薬明生物技術(2269/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)、中国蒙牛乳業(2319/HK)、翰森製薬集団(3692/HK)、中信証券(6030/HK)、海底撈国際HD(6862/HK)、農夫山泉(9633/HK)などが期末決算を報告する予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米ハイテク株高などは支えとなりそうだが、人民元安の進行や米中対立など懸念材料も山積する。また、週末からの休場も買い手控え要因となりそうだ(香港市場は3月29日〜4月1日)。


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