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2024/03/15 08:29

売り先行か、米ハイテク株安が逆風 無料記事

◆15日の香港マーケットは、米ハイテク株安を嫌気した売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。14日の米株市場は、インフレ懸念で米長期債利回りが上昇し、投資家心理を悪化させる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.4%安と4日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%安と続落している。朝方発表された2月の生産者物価指数(PPI)は、予想を大幅に上回る上昇。前日公表された同月の消費者物価指数(CPI)は2カ月連続で予想以上の伸びを示したこともあり、米債券市場では米10年債利回りが一段と上昇した。景気懸念もくすぶる。同月の米小売売上高は予想に届かず、前月分も下方修正されている。
 一方、内部環境は好悪材料が入り混じる状況。不動産デベロッパーの債務問題再燃がマイナス材料となる半面、中国が経済対策を強めていることはプラスだ。国務院(内閣に相当)は13日、投資と消費の促進に向け、設備更新や消費財の買い替えを促すための具体的な数値目標を発表している。2027年までに工業や農業、建築、医療など複数分野で、設備投資規模を23年比25%以上の増加を目指す意向だ。また、中国政府は近く、創薬支援に向けた政策を発表する見通しと伝わったほか、自動車の買い替えを促すための具体的な規定が今年上半期に発表されるもようとも報じられている。
 なお本日朝方(日本時間10時20分ごろ)に、2月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利が発表される予定。市場コンセンサスでは、前月の2.50%に据え置かれる見込みだ。ほか、本日中に同月の金融統計も公表される。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行しそうだ。中国の経済対策に対する期待感は支えだが、米ハイテク株安が嫌気されそうだ。また、米中対立の警戒感が高まっていることも不安材料となろう。


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