/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2024/05/20 08:45

しっかりか、内外に好材料 無料記事

◆週明け20日の香港マーケットは、内外の好材料でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。17日の米株市場は、米利下げ観測が改めて注目される中、全体としてはしっかりとした展開だった。主要指標のNYダウが反発し、前日比0.3%高の40003.59ドルで終了。史上最高値を更新し、終値ベースで初めて4万ドル台を付けた。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は続落したものの、下げ率は0.07%と小幅にとどまっている。米国の4月消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったことなどを背景に、年内の利下げ観測が強まる状況だ。金融緩和が米経済のソフトランディング(軟着陸)を促すとの見方も広がっている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は前日比で3.46%低い11.99で終了し、2019年11月以来の低水準を付けた。ただ、22日に決算報告するエヌビディアなどが売りにおされ、ハイテク株全般の重しとなっている。
 内部環境もポジティブ。中国当局の景気支援スタンスが強まっている。中でも、不動産業救済に向けた動きが加速。何立峰・副首相は17日の会議で、売れ残った住宅を地方政府に買い取らせる方針を示した。地方政府は指定した国有企業に売れ残り住宅を取得させ、その後、低・中所得層向けの「保障性住宅」に転換する。中国人民銀行(中央銀行)は17日、国有企業の売れ残り住宅買い取り支援のため、3000億人民元相当の低利資金を供給すると発表した。また、人民銀と国家金融監督管理総局は同日、住宅ローン規制をさらに緩和すると発表した。住宅ローンの金利下限を原則廃止するほか、頭金比率を一段と引き下げる。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。NYダウの最高値更新や、中国経済対策の期待感が支えだ。ただ、ハンセン指数は先週、昨年8月1日以来、約9カ月半ぶりの高値水準を切り上げていたとあって、高値警戒感が強まっていることには注意したい。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース