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2024/05/09 08:37

神経質な値動きか、米中の指標発表が気がかり 無料記事

◆9日の香港マーケットは、米中の指標発表を控え神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は悪くない。8日の米株市場は、ハイテク株の下落が重しとなったものの、米利下げ観測を支えに全体としてはしっかりとした展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.4%高と6日続伸する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と続落している。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言や、足元の労働指標などを受け、FRBは年後半に利下げを開始するとの見方がコンセンサスだ。NYダウは約1カ月ぶりの高値水準を回復。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は前日比で1.74%低い13.00で終了し、3月末以来の低水準に落ち着いた。他方、半導体分野などを巡る米中対立などが逆風となり、ハイテク株の一角は売りにおされている。また、来週にかけ重要経済指標が相次ぐことも不安材料だ。米国では10日に5月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報)、週明け14日に生産者物価指数(PPI)、15日に消費者物価指数(CPI)や小売売上高(前月比)などが公表される。
 一方、中国ではきょう9日に4月の貿易統計、11日に同月の物価統計が発表される予定。市場コンセンサスでは、米ドル建ての輸出がマイナス7.5%→プラス1.3%、輸入がマイナス1.9%→プラス4.7%で着地する見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。上述したように、米中の指標発表が気がかりだ。とはいえ、4月の中国製造業PMIが概ね良好だったこともあり、中国景気の持ち直し期待は続いている。また、中国の政府系メディアが預金準備率の引き下げ余地に言及するなど、景気対策についての期待も強まる状況だ。下値を叩くような売りはみられないだろう。


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