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2024/05/16 08:59

しっかりか、米長期金利の低下が支え 無料記事

◆休場明け16日の香港マーケットは、米長期金利の低下を支えにしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。15日の米株市場は、年内利下げ観測が強まる中で買われる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.9%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.4%高と3日続伸している。NYダウは約1カ月半ぶりに史上最高値を更新。ナスダック指数は前日に続き最高値を切り上げている。米労働省が公表した4月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.3%上昇にとどまり、前月と予想(ともに0.4%上昇)を下回った。前年同月比でも、3月の3.5%から4月は3.4%に鈍化。年内の利下げ観測が再び強まった。米債券市場では米10年債利回りの低下が続き、約1カ月ぶりの低い水準を付けている。
 内部環境も悪くない。中国政府は財政政策を強化しているほか、金融緩和の観測も流れている。また、外電は15日、「中国は過剰な不動産在庫の消化に向け、各地方政府に数百万戸の売れ残り物件を買い取らせることを検討している」と報じた。
 ただ、米中対立の激化は警戒。米バイデン政権は14日、電気自動車(EV)や太陽電池など複数の中国製品に対し、制裁関税を引き上げると発表した。
 なお、あす17日の取引時間中(日本時間11時ごろ)に、4月の小売売上高や鉱工業生産などが報告される予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米中対立の警戒感はくすぶるものの、米長期金利の低下が好感されそうだ。また、中国の景気支援スタンスも追い風となろう。ほか、ハイテク大手の株価動向にも注目したい。インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が14日引け後に報告した1〜3月期決算は、市場予想を上回る62%増益だった。一方、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)は86%減益と苦戦した。


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