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2024/05/22 08:41

上値の重い展開か、米半導体大手の決算動向が気がかり 無料記事

◆22日の香港マーケットは、米半導体大手の業績期見極めで上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。21日の米株市場は、米長期金利の低下が相場を支える展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%高と反発。ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%高と続伸し、連日で史上最高値を更新している。米利下げ期待が根強い中、米債券市場では米10年債利回りが低下に転じた。タカ派(引き締めに積極的)で知られる米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は21日、インフレ動向を見極めたいとしながらも、年内か来年初めの利下げが可能だとの認識を示している。それより先、アトランタ連銀のボスティック総裁は「インフレが緩やかに鈍化する」との見方を改めて表明。10〜12月(第4四半期)に利下げする可能性が高いと述べた。ただ、全体としては上値が重い。市場が注目するエヌビディアの決算報告を22日に控え、様子見ムードも漂った。
 一方、内部環境に目立った変化はない。中国政府は国内経済の持ち直しを後押しするため、景気支援スタンスを強めている。足元では、不動産支援策を相次ぎ投入した。ただ、業界関係者の一部からは、政府による住宅在庫の買い上げ政策について、規模が小さいと指摘する声もある。
 なお、中国では来週27日に4月の工業企業利益、31日に5月の製造業PMI(国家統計局などが集計)などが公表される。また、香港では足元で「ニューエコノミー」銘柄の四半期決算報告が集中。22日に快手科技(1024/HK)や金山軟件(3888/HK)、23日に小米集団(1810/HK)や網易(9999/HK)などが予定されている。前日は新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が業績発表。純損失を計上したものの、市場予想ほどではなく、赤字額は前年同期から縮小した。昨夜の米市場では同社のADR(米国預託証券)が5.9%高と上昇している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国景気の持ち直し期待や、米長期金利の低下はプラス材料となるものの、米半導体大手の決算内容が気がかりだ。


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