/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2024/06/03 08:44

下値を固める展開か、米長期金利の低下が支えに 無料記事

◆週明け3日の香港マーケットは、米長期金利低下を支えに下値を固める展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は悪くない。5月31日の米株市場は、インフレ高進の警戒感が薄れる中でしっかりとした展開だった。主要指標のNYダウが前日比1.5%高と3日ぶりに急反発。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は3日続落したが、場中の大幅下落から下げ幅を縮小し0.01%安にとどまった。4月の米個人消費支出(PCE)コア指数(食品とエネルギーを除く)は今年最低水準の前月比0.2%上昇となり、3月の0.3%上昇から減速している。フェデラルファンド(FF)金利先物市場によると、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げする確率は、従前の約49%から約51%に上昇した。米債券市場は米10年債利回りが急低下している。また、米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は前日比で10.71%低い12.92で終了。5日ぶりに反落した。
 一方、内部環境はやや不透明。製造業の成長鈍化が懸念されている。31日に国家統計局などが発表した製造業購買担当者景気指数(PMI)は、4月の50.4から5月は49.5に低下した。景況判断の境目となる50を3カ月ぶりに割り込んでいる。
 なお、中国では本日(日本時間10時45分ごろ)、5月の財新中国製造業PMI(民間集計)が公表される予定。最新のコンセンサス予想では、前月の51.4→51.6に上昇する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは下値固めの展開となろう。このところ売り材料視されていた米金利高が一服したことを受け、中国株市場でも買い安心感が広がりそうだ。また、中国景況感の悪化は重しだが、政策期待も高まっている。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース