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2025/08/25 09:06 NEW!!

買い先行か、米利下げ期待が支えに 無料記事

◆週明け25日の香港マーケットは、米利下げ期待の高まりで買い先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長講演を受け、米利下げ再開の期待が高まった。パウエルFRB議長は22日、カンザスシティ連銀主催のジャクソンホール会議(各国の中央銀行関係者が集まる国際経済シンポジウム)で講演し、「金融政策の調整は正当化される可能性がある」と述べ、市場では9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが再開されるとの見方が広がっている。米債券市場では、米長期金利の指標となる米10年債利回りが低下に転じた(債券価格は反発)。
 22日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比1.9%高と急反発し、およそ8カ月半ぶりに史上最高値を更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.9%高と4日ぶりに反発した。米利下げが米国経済を支えるとの期待で、投資家心理が上向いている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は前日より4.22となり、前日比で14.34%下落。昨年12月以来の低い水準を付けた。
 中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.7%高と3日続伸した。主要な香港との重複上場銘柄では、名創優品集団HD(MNSO/NY、9896/HK)が20.2%高、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が14.7%高、金山雲(キングソフト・クラウド:KC/NASDAQ、3896/HK)が9.2%高と上げが目立った。中国の日用雑貨チェーン名創優品は、中間決算の調整後純利益が前年同期比で10.6%増加し、今後の業績成長が見込まれたことも材料視されている。
 内部環境もそれほど悪くない。中国政府は経済対策に注力している。足もとでは、国家発展改革委員会など関係当局が23日、電子商取引(Eコマース)などプラットフォーム事業者の価格決定に関する規制案を公表し、関係者からの意見公募を開始した。「内巻」(過当競争)是正に向けた動きを加速させている。
 一方、香港上場する主要企業の決算報告は今週、終盤に入る。きょう25日は建滔集団(148/HK)や海底撈国際HD(6862/HK)、26日は中国平安保険(2318/HK)や紫金鉱業集団(2899/HK)、鞍鋼(347/HK)、青島ビール(168/HK)、安徽海螺水泥(914/HK)、北京汽車(1958/HK)、華潤置地(1109/HK)、中国石油天然気(857/HK)、27日は申洲国際集団HD(2313/HK)や安踏体育用品(2020/HK)、中国蒙牛乳業(2319/HK)、中国海外発展(688/HK)、新奥能源HD(2688/HK)、碧桂園服務HD(6098/HK)、中国アルミ(2600/HK)、中国人寿保険(2628/HK)、中国国際海運集装箱(2039/HK)、中国海洋石油(883/HK)、美団(3690/HK)、広州富力地産(2777/HK)などだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買いが先行しそうだ。米株市場同様に、米利下げ期待の高まりが支えとなろう。また、香港上場企業の決算報告が佳境に入る中、業績動向に着目した取引を活発化しそうだ。
 なお、株価指数を算出するハンセン・インデックシズ(HSI)は22日引け後、四半期ごとに行っている指数構成銘柄の定期見直しの結果を発表。ハンセン指数の構成銘柄に、中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)、京東物流(JDロジスティクス:2618/HK)、泡泡瑪特国際集団(ポップマート・インターナショナル・グループ:9992/HK)を新規採用した。除外銘柄はなし。これにより、ハンセン指数の構成銘柄は85→88に増加する運びだ(入れ替えは9月8日に発効)。


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