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2025/08/04 08:40

売り先行か、内外の景気懸念で心理悪化 無料記事

◆週明け4日の香港マーケットは、内外の景気懸念で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。米雇用統計の悪化を受け、米経済の先行き不安が強まっている。米労働省が1日発表した7月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想を下回り、失業率は前月から上昇。また、過去2カ月分の雇用者数は大幅に下方修正された。そのほか、米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した7月の米製造業PMIは48.0となり、9カ月ぶりの低水準に落ち込んでいる。景況判断の境目となる50を5カ月連続で割り込んだ。
 1日の米株市場は主要指標のNYダウが前日比1.2%安と5日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は2.2%安と続落した。「米雇用統計ショック」が投資家心理を悪化させている。
 中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.8%安と反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、金山雲(キングソフト・クラウド:KC/NASDAQ、3896/HK)が7.0%安、万国数拠HD(GDS/NASDAQ、9698/HK)が5.4%安、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が4.1%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が3.3%安と下げが目立った。
 内部環境も不透明。官民の景況感指数が悪化したことで、中国経済の鈍化懸念が一段と高まっている。国家統計局などによる7月の製造業PMIは49.3と市場予想(49.7)に届かず、景況判断の境目となる50を4カ月連続で下回った。また、7月のS&Pグローバル中国製造業PMI(民間集計)は予想(50.2)を下回る49.5で着地。景況判断の境目となる50を再び割り込んだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行する可能性が高い。中国の景況感が悪化したことに加え、米雇用統計の大幅下振れが投資家のセンチメントを冷やしそうだ。


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