2025/05/20 08:49
しっかりか、米長期金利の低下に安心感 
◆20日の香港マーケットは、米長期金利の低下でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はひとまず安定している。米国債の格下げを受けた米長期金利の上昇が一服した。19日の米債券市場では、米10年債利回りが一時4.56%と約1カ月ぶりの高水準を付けたものの、債券売りの売り一巡後は上昇に転じ、利回りも4.45%に低下して取引を終えた。ベッセント米財務長官は18日、ムーディーズによる米国債の格下げは前政権の財政悪化を反映したもので、「遅行指標」に過ぎず、すでに市場は織り込んでいると説明している。
同日の米株市場では、格下げの影響は限定的との見方が広がり、主要指標のNYダウが前日比0.3%高と3日続伸し、3月上旬以来の高値で取引を終えた。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.02%高と小幅ながら続伸。2月下旬以来の高値を付けた。
他方、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.2%安と反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が5.0%安、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が3.2%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が1.7%安と下げが目立っている。
商品相場は、中東地域の地政学リスクが意識され、WTI原油先物が0.3%高と続伸。NY金先物は1.5%高と反発した。
内部的には政策期待の高まりがプラス。中国景気の鈍化懸念がくすぶる中、当局は景気支援のスタンスを強めるとの見方が改めて広がっている。19日公表された月次経済統計では、鉱工業生産額は予想を上回ったが、小売売上高は予想以上に前月から鈍化し、不動産関連の悪化も続いた。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。米国債格下げを巡る過度な警戒感が薄れている。米長期金利の低下が投資家の買い安心感につながりそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はひとまず安定している。米国債の格下げを受けた米長期金利の上昇が一服した。19日の米債券市場では、米10年債利回りが一時4.56%と約1カ月ぶりの高水準を付けたものの、債券売りの売り一巡後は上昇に転じ、利回りも4.45%に低下して取引を終えた。ベッセント米財務長官は18日、ムーディーズによる米国債の格下げは前政権の財政悪化を反映したもので、「遅行指標」に過ぎず、すでに市場は織り込んでいると説明している。
同日の米株市場では、格下げの影響は限定的との見方が広がり、主要指標のNYダウが前日比0.3%高と3日続伸し、3月上旬以来の高値で取引を終えた。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.02%高と小幅ながら続伸。2月下旬以来の高値を付けた。
他方、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.2%安と反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が5.0%安、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が3.2%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が1.7%安と下げが目立っている。
商品相場は、中東地域の地政学リスクが意識され、WTI原油先物が0.3%高と続伸。NY金先物は1.5%高と反発した。
内部的には政策期待の高まりがプラス。中国景気の鈍化懸念がくすぶる中、当局は景気支援のスタンスを強めるとの見方が改めて広がっている。19日公表された月次経済統計では、鉱工業生産額は予想を上回ったが、小売売上高は予想以上に前月から鈍化し、不動産関連の悪化も続いた。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。米国債格下げを巡る過度な警戒感が薄れている。米長期金利の低下が投資家の買い安心感につながりそうだ。
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