/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル 亜州リサーチ公式X 亜州リサーチ公式Instagram

2025/09/01 17:34

香港大引:ハンセン2.2%高で続伸、アリババ18.5%上昇 無料記事

 週明け1日の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比539.80ポイント(2.15%)高の25617.42ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が174.08ポイント(1.95%)高の9121.87ポイントと続伸した。売買代金は3802億3100万香港ドル(約7兆1825億円)に拡大している(8月29日は3356億140万香港ドル)。
 個別株物色が相場を押し上げる流れ。香港上場する主要企業の決算が先週末に出揃う中、業績成長に着目した買いが入ったほか、好材料が浮上した銘柄にも注目が集まった。そのほか、中国当局が足もとで、景気刺激や産業支援の動きを強めていることも引き続き支援材料となっている。
 一方、官民が発表した中国製造業の景況感はまちまち。週末8月31日に発表された国家統計局などによる8月の中国製造業PMIは49.4となり、前月実績(49.3)は上回ったものの、市場予想(49.5)には届かず、景況判断の境目となる50を5カ月連続で下回った。半面、本日の取引時間中に民間が集計・発表した同月のS&P中国製造業PMIは50.5と、市場予想(49.7)を上回り、節目の50を2カ月ぶりに回復している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国電子商取引(EC)最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が18.5%高。外電が先週、アリババは新型の人工知能(AI)向け半導体を開発しているなどと報じたことが材料視されている。また、同社の4〜6月期決算は調整後利益が18%減だったが、クラウドなどAI関連の収益が大幅に伸びたこともあり、今後の業績持ち直しが期待された。
 そのほか、中間決算の14%増益を手がかりに比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が7.1%高、中間決算が10%増益だった中銀香港(2388/HK)が6.7%高と上げが目立っている。
 セクター別では、医薬関連が高い。上海復星医薬集団(2196/HK)が9.8%、石薬集団(1093/HK)が9.1%、中国生物製薬(1177/HK)が6.2%、百済神州(6160/HK)が5.6%ずつ上昇した。
 本土・香港不動産セクターの一角もしっかり。融創中国HD(1918/HK)が5.3%高、中国金茂HD(817/HK)が4.1%高、華潤置地(1109/HK)が3.3%高、新世界発展(17/HK)が6.8%高、信和置業(83/HK)が2.3%高、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.9%高で引けた。
 産金・非鉄セクターも物色される。中国黄金国際資源(2099/HK)が11.3%高、招金鉱業(1818/HK)が9.0%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が22.9%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が6.7%高で取引を終えた。新疆新キン鉱業の中間決算は50%減益とさえなかったが、すでに51%減益の見通しを発表していたため、悪材料の出尽くしが意識されている。
 半面、自動車セクターの一角は安い。比亜迪(BYD:1211/HK)が5.2%、広州汽車集団(2238/HK)が3.7%、吉利汽車HD(175/HK)が2.2%ずつ下落した。BYDの中間決算は13.8%増益と堅調だったが、予想に届かず失望売りが先行している。広州汽車に関しては、中間決算の赤字転落が売り材料視された。
 本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.46%高の3875.53ポイントで取引を終了した。ハイテクが高い。医薬、資源・素材、自動車なども買われた。半面、金融は安い。酒造、メディア関連、公益も売られた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース